「『kamui tracker』のおかげでタイアップ施策の成功がある」と語る、DeNAの『kamui tracker』導入事例

株式会社ディー・エヌ・エー

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数々のゲームタイトルを開発・運営する株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)。サービスのマーケティング施策としてYouTube上のタイアップ施策を数多く実施してきた同社では、そのプランニングや効果分析業務に『kamui tracker(カムイトラッカー)』を活用しています。特にプランニング業務では、企画にかかる時間をおよそ1/10まで圧縮することに成功しました。

今回は同社のインフルエンサーマーケティングやタイアップ施策における『kamui tracker』活用の事例やその効果について、ゲーム・エンターテインメント事業本部マーケティング統括部の桜井 悠子氏にお話を伺いました。

YouTuberタイアップ動画はこれまでに500本以上実施

―― ご担当されているお仕事を教えてください。

桜井:特定のゲームタイトル専属ではなく、横断部門として複数のゲームタイトルのインフルエンサーマーケティング全般、主に新規・復帰ユーザーの獲得を目的とした広告の一種としてのYouTuberタイアップ施策を担当しております。
タイアップ動画はすでに500本以上展開してきていて、それら全体のプロデュースを行なっていますが、それ以外にも、インフルエンサーの力を活用した様々なプロモーションを手掛けてきています。

最近では「インフルエンサーマーケティング」だけでなく、「ファンフルエンサーマーケティング」にも注力しています。サービス(私の担当領域でいうゲームタイトル)に対する愛があり、自発的に発信することで一人以上の人に影響を与えることのできる方すベてが「ファンフルエンサー」です。

広告をはじめとする企業発信のメッセージがポジティブに受け入れられない時代になってきていることがこの背景にあります。その時代の変化に合わせて、ファンフルエンサーや彼らの自発的な発信を増やしていけるよう日々模索しています。

私の部署内でYouTubeに関わっているメンバーは何名かいますが、大きく3つの領域に分かれます。私の担当領域である「インフルエンサーマーケティング」、「自社YouTubeチャンネル運用」、そしてTrueViewなどの「運用型広告」です。特にタイアップ施策を担当しているメンバーは、全員が『kamui tracker』を利用しています。そうでなければ、施策の成功が担保できません。

―― ゲーム事業では、なぜYouTube施策に注力しているのでしょうか。

桜井:今ではYouTubeはプロモーションの主戦場となっていますが、まだその風潮がなかった頃にYouTubeに着目した理由としては、まず第一に「尺に制限がない」という点が大きかったと思います。(※広告枠を除く)
テレビCMや屋外広告などはクリエイティブの尺が限られ、その中でゲームの面白さを存分に伝えることは難しいです。

第二に、「表現の幅が広い」という点です。尺もそうですが縛りがほとんどないため、自由自在に情報を伝えることができます。特にあらゆる情報を伝える必要のあるゲームは相性抜群だと感じています。

独自のクリエイター選定項目を設定。数値測定に『kamui tracker』を活用

―― クリエイターのキャスティングは、どのような戦略で実施されているのでしょうか。

桜井:タイアップ施策を始めてから約5年が経ちますが、常にPDCAを回し続けている中で、数多くの選定項目を定量・定性それぞれで設けるようになりました。
それら一つ一つの項目をチェックして、様々な条件が揃った方にお声がけさせていただいています。

定量的な項目の中では、動画の「平均再生回数」を特に見ています。よく間違えられがちですが、チャンネル登録者数と再生回数は必ずしも連動しません。

他にも、チャンネルの「エンゲージメント率」は重視しています。エンゲージメント率とは、視聴者の熱量を数値化したもので、具体的には再生回数のうち、高評価やコメントなどのアクションを起こした割合のことです。
視聴者の熱量が高いと、たとえ企業案件でもその動画に興味を持ってもらいやすいため、その値や実際に数多くの動画のコメント欄を必ずチェックしています。

平均再生回数とエンゲージメント率は『kamui tracker』を開けばすぐに出てくるため、手軽に調べられます。
定性的な項目としても、日常的に投稿しているゲームタイトルの割合や、他社ゲーム案件の実績などは、『kamui tracker』上で見ています。

―― タイアップ施策を企画する上で、どういったポイントを大切にされているのでしょうか。

桜井:全体的に意識しているのは、「企業案件であること」を有効活用するということです。対クリエイターには、できるだけ「企業案件だからこそできる」を実現することでお互いにとってメリットがある状態にしたいと考えています。

対視聴者には「企業案件なのに面白い」と感じてもらえるような動画作りを心がけていますね。いつかは「DeNAゲームの企業案件動画は、どれも面白いよね」という空気感を醸成できるよう日々精進しています。

施策のプランニング精度と業務効率に課題感

―― 『kamui tracker』を導入いただいた背景をお聞かせください。

桜井:導入当時に抱えていた課題感は大きく2つです。1つ目はプランニングや効果分析の精度がかなり低かったことがあります。その頃は人力でYouTube上に公開されているデータを拾い集め、概算の概算で作業を行なっていました。

もう1つが業務効率の低さです。常に施策のレベルを上げていかなければならないのですが、数字を集めるだけで時間と手間がかかってしまい、とてもPDCAが回せるような状況ではありませんでした。

例えば特定のチャンネル全体のエンゲージメント率を計測しようにも、すべての動画の再生回数、コメント数、いいね数を拾って計算することになるため、正直、考えたくないくらいの時間と労力がかかります……。

プランニング工数が1/10以下になり、施策の精度も向上

―― 『kamui tracker』の導入後、どのような効果がありましたか。

桜井:タイアップの施策に関わるメンバーは『kamui tracker』を必ず使うようなオペレーションにしています。
導入以前に今と同じクオリティのタイアップ施策をプランニングするためには、1日中作業するとしても1週間から10日ほどかかると思います。『kamui tracker』があれば1日あれば終わるので、工数は10分の1以下に削減できているはずです。

私個人は、「『kamui tracker』のおかげでタイアップ施策の成功がある」と感じております。何かの要因で明日から『kamui tracker』が使えなくなれば、YouTube施策自体をやらない選択肢が出てくるほど、重要な存在です。

―― タイアップ施策の成功率などには変化はありましたか。

桜井:500本以上のタイアップ施策を実施してきましたが、『kamui tracker』導入以降、事前に立てた試算を大きく見誤ったということはほとんどなくなりました。
施策の成功確度がとても高くなったと感じています。

―― タイアップ施策以外で『kamui tracker』を活用しているシーンはありますか。

桜井:実は、運用型広告のターゲティング、つまり広告配信するチャンネル選定にも活用しています。例えば、弊社のゲームタイトルがとあるアニメとコラボする場合、そのアニメファンが視聴しそうなチャンネルを選定する必要があります。
それを人力で膨大な数あるチャンネルの中から探すことはかなりの労力がいります。

そこで、『kamui tracker』の出番です。動画検索のキーワードに、アニメタイトルや関連ワードを入力すれば、そのアニメファンが視聴しそうなチャンネルのリストをCSVに落とすことができます。最後に目視で確認を行い、広告配信先リストとして運用型広告の担当に渡しています。
そういった新たな活用方法もあり、頻繁に社内各所から、『kamui tracker』を使いたいとの声がかかるほどに浸透しつつあります。

CS対応を高く評価。ポイントはスピード対応と提供データの豊富さ

―― 導入後、『kamui tracker』のCS担当者には、どのようなご依頼をされることが多いのでしょうか。

桜井:ツール上では取得できないデータでも、CSのご担当者さんに依頼すると提供いただける場合があります。いただけるデータの豊富さにも驚いていますが、ご依頼から提供までのスピード感も高く評価しています。

他にも、CSや開発のご担当者さんから、定期的に新しい機能のご紹介をいただけることも非常に助かっていますね。その際に弊社からは、ツールのフィードバックや新機能のリクエストをさせていただいております。

『kamui tracker』の浸透で、社内のYouTube理解を深めていきたい

―― 今後の『kamui tracker』活用の展望についてお聞かせください。

桜井:タイアップ施策のプランニングや運用型広告のターゲティング選定以外にも活用できるシーンはあると感じていますので、今後はより多角的に使いこなしていきたいと思っていますね。例えば、冒頭でお話ししたファンフルエンサー領域に関しても候補を探し出す際に使い始めていたりするので、もっと新しい使い方を研究していきたいです。

また、先日リリースされた新機能の「マクロデータ機能」で市場全体のトレンド分析も積極的に行なっていければと考えています。

以前は社内で私しか『kamui tracker』を使っていませんでしたが、タイアップ施策に関わっているメンバーだけでなく、その他からも使いたいという声が上がってきています。『kamui tracker』の利用を浸透させていくことは、社内のYouTube理解を深めていくよいきっかけになるのではないでしょうか。

―― YouTuberとのタイアップ施策で悩まれている方にアドバイスをお願いします。

桜井:以前と比べて、タイアップ施策の難易度は非常に高くなっていると感じていますが、正しい戦い方ができれば未だに大きな成果を上げることができます。

思ったように結果が出せないと悩んでいたり、これからチャレンジしてみようと考えている企業さんにこそ、ぜひ『kamui tracker』をうまく活用して、成功体験を得ていただきたいです。

―― ありがとうございました。

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