
株式会社ナハト IF Department YT UNIT 副部長:杉山 竜輔氏 取締役・インフルエンサーDepartment統括責任者:渡辺 智裕氏
インフルエンサーマーケティングの市場が成熟し、企業にはより精緻で成果に直結する提案が求められています。 美容系商材を中心に、年間50社以上のプロモーションを手掛ける株式会社ナハト。ベンチャーから大手ナショナルクライアントまで幅広い企業の「売上拡大」を支援する同社は、データドリブンな組織改革を断行しました。
その一端を担うのが、国内最大級のYouTube分析ツール『kamui tracker(カムイトラッカー)』です。 今回は、ツールの導入によって「圧倒的な工数削減」と「YouTube未経験の中途採用者・新卒・インターンの即戦力化」を実現した現場のリアルな声に加え、独自の「クリエイタースカウト戦略」や「YouTube市場への深い洞察」について、YouTube事業部を牽引する杉山氏と渡辺氏(以下、敬称略)にお話を伺いました。
kamui tracker導入前:「個人の勘」に依存した「泥臭い作業」による疲弊
―― まずは、御社の事業におけるYouTubeの重要性について教えてください。
杉山: 弊社はインフルエンサーマーケティング事業を主軸としており、その中でも私の管掌する部署ではYouTubeプラットフォームに特化したプロモーションを行っています。 クライアントは美容・コスメ系が中心ですが、最近ではアプリやゲーム、食品など多岐にわたります。年間で約50社以上のプロモーションを並行して動かしており、単なる認知獲得だけでなく、CV(コンバージョン/成果獲得)や売上にコミットする施策が多いのが特徴です。
―― kamui tracker導入前、現場ではどのような課題を抱えていたのでしょうか?
杉山: 最大の課題は、「リサーチ業務の属人化」と「物理的な工数の限界」でした。 以前は、案件にマッチするクリエイターを探す際、担当者の頭の中にある「知識」や、YouTube上の検索窓にキーワードを打ち込んでひたすら動画を見続ける…といった、非常に泥臭い作業を行っていました。

渡辺: 本当に「検索地獄」でしたね(笑)。 YouTubeに詳しい社員であれば、「あの商材なら、あの子が良いかも」とパッと出てくるのですが、そうでない社員はずっと動画を見続けなければなりません。結果として、提案できるクリエイターがいつも同じような顔ぶれになったり、特定のジャンルに偏ったりしていました。
杉山: 例えば、クライアントから「20名のクリエイターリストを作ってほしい」と依頼された場合、その要件を満たす人を探し出すだけで、場合によっては丸1日かかってしまうこともありました。これでは、肝心の企画立案やクライアントとのコミュニケーションに時間が割けません。
リサーチ工数の削減に成功:「1日仕事」が「30分」で終わることも!
―― kamui tracker導入後、その状況はどう変わりましたか?
杉山: 劇的に変わりました。先ほど申し上げた「20名のリスト作成」で言うと、今は1時間かかりません。ツールに慣れているスタッフなら30分程度で完了します。

―― 「丸1日」が「30分」ですか! それは驚異的な短縮率ですね。
杉山: はい。この時間短縮は、単に「楽になった」という以上の価値があります。 kamui trackerでは、登録者数の規模やジャンル、投稿頻度などで細かくフィルタリングができます。これにより、「自分たちの脳内にはなかったクリエイター」をシステム的に抽出できるようになりました。 今まで見落としていたニッチな層や、急上昇中のクリエイターを漏れなくリストアップできるため、提案の「量」だけでなく「質」も飛躍的に向上しています。
渡辺: 「探す時間」が減った分、「選ぶ時間」や「企画を練る時間」が増えました。これはクライアントへの提供価値に直結していると感じます。
教育に革命:インターン生が「初日」から即戦力になる
―― 作業時間の短縮以外に、kamui trackerのメリットはありましたか?
渡辺: 実は、教育面での効果を感じています。 弊社のYouTuberタイアップチームは、26卒のインターン生も含めて30名以上のチーム体制なのですが、kamui trackerが「教育の教科書」兼「共通言語」になっています。
以前は、新人がリストを作ってきても「このクリエイターは本当に美容系? エンタメ系じゃない?」といった認識のズレが頻発し、フィードバックに膨大な時間がかかっていました。 しかし今は、ツール上でジャンルが明確に定義されています。新人は迷うことなくリスト作成ができますし、我々も安心して任せられます。
―― 知識ゼロの状態からでも戦力になれるのでしょうか?
渡辺: なれますね。タイアップ動画を検索する機能を使えば、過去にどのような企業が、どのようなクリエイターと組んで、どんな結果(再生数など)が出たのかを一発で検索できます。 これを見れば、YouTubeの知識がない未経験者でも「あ、この商材ならこの人が相性良さそうだな」という仮説が立てられます。 先輩社員がつきっきりで教えなくても、ツールを触っているだけで勝手に学習が進む。新しくジョインしたメンバーがいきなり即戦力に近い動きができるようになったのは、組織として非常に大きなインパクトです。

独自戦略①:「埋もれた才能」を発掘するスカウト活用
―― ここからは少し踏み込んだ活用法についてお聞きします。御社では、単なるリストアップ以外にもツールを活用されているそうですね。
杉山: はい。特に力を入れているのが、「事務所に所属していない個人クリエイターの発掘」です。 有名なYouTuberさんは、どこの代理店でも提案できますし、競合も多い。しかし我々が本当に価値を発揮できるのは、まだ世に見つかっていない才能を見つけた時です。
渡辺: 例えば、地方在住の主婦の方や、特定の趣味に特化して発信している個人の方などです。 こういった方々は、大手事務所には所属していなくても、視聴者とのエンゲージメント(熱量)がものすごく高いんです。コメント欄の熱気や、商材を紹介した時の購買力が桁違いだったりします。
―― そういった「隠れた原石」をどうやって見つけるのですか?
渡辺: 普通にYouTubeで検索しても、アルゴリズム上なかなか上位には出てきません。 そこでkamui trackerを使います。「登録者数はまだ少ないけれど、直近の再生回数が急激に伸びているチャンネル」や「特定のキーワードで見られている動画」をデータから抽出するんです。
杉山: データで見つけ出し、我々が直接アプローチをして関係値を築きます。 間に事務所を挟まないことでコストメリットも出せますし、クリエイターさんと密に連携して熱量の高い動画を作ることができる。この「データ×足を使ったスカウト」が、弊社の強みになっています。
独自戦略②:競合の動きを瞬時にキャッチ!BtoBの「営業リスト」作成にも応用
―― 営業活動(クライアント開拓)にも活用されていると伺いました。
杉山: 実はそうなんです。これは「逆引き」の発想ですね。 kamui trackerのタイアップ動画を検索する機能を使うと、特定の商品やブランドが「いつ、誰と、どんなタイアップをしたか」が分かります。 つまり、「今、YouTubeプロモーションに予算を投下している企業はどこか?」が一目瞭然なんです。
渡辺: 例えば、「最近、この美容液のPR動画をよく見るな」と思ったら、その商品名で検索をかけます。すると、競合他社がどういう戦略で動いているかが見えてきます。 YouTubeに注力している企業様であれば、弊社のノウハウでお手伝いできる可能性が高い。そういった「見込み顧客」を見つけるためのマーケティングツールとしても、非常に優秀ですね。
メディア論:なぜ今、TikTokではなく「YouTube」なのか
―― 昨今はTikTokなどのショート動画が全盛ですが、御社があえてYouTube(長尺動画)にこだわり続ける理由はどこにありますか?
杉山: おっしゃる通り、TikTokの爆発力は凄まじいですし、弊社でも取り扱いはあります。 しかし、「理解促進」と「ファン化」、そして「資産性」という観点では、依然としてYouTubeが最強のプラットフォームだと考えています。
商材の本当の良さを伝え、視聴者に納得して購入してもらうためには、やはりある程度の尺を使って、クリエイター自身の言葉で丁寧に語ってもらう必要があります。
渡辺: TikTokは「フロー型」で情報は流れていきますが、YouTubeは「ストック型」の資産になります。 kamui trackerのデータを見ていても、本当に相性の良いクリエイターと作った動画は、公開から半年、1年が経過しても検索流入で再生され続け、商品が売れ続けます。
杉山: 「これからはショート動画だ」という議論もありますが、我々はあえて「YouTubeに愚直に張り続ける」という選択をしました。 もちろんショート動画も活用しますが、それはあくまで入り口。ショートで認知を取り、長尺で深く理解させる。kamui trackerもショート動画分析機能が強化されてきているので、このハイブリッドな戦略をデータに基づいて回していきたいですね。
パートナーシップ:CSチームと共にツールを進化させる
―― 最後に、kamui trackerのサポート体制についてはいかがですか?
杉山: CS(カスタマーサクセス)チームの方々には、本当にお世話になっています。 単なる「使い方の説明」ではなく、「一緒にツールを作っている」という感覚がありますね。
かなり頻繁に「もっとこういうデータが見たい」「海外のクリエイターも分析できるようにしてほしい」といった要望を、ズバズバと言わせていただいています(笑)。 それに対して、「検討します」で終わらせず、「開発チームに共有して、次の実装を目指します」といった前向きなレスポンスをいただけています。
渡辺: 我々のようなヘビーユーザーの意見を吸い上げて、実際に機能がアップデートされていく過程を見ているので、信頼感があります。 一方的なベンダーと利用者の関係ではなく、YouTube市場を一緒に盛り上げていくパートナーとして、今後も頼りにしています。
【株式会社ナハト 会社概要】 ナハトは、クライアント企業が持つ事業のプロモーション戦略の策定・実行を担う支援会社と、自社で商品開発・運営を行う事業会社といった二つの側面を併せ持つ次世代のマーケティングカンパニーです。ブランドプロミス「〜Profitable Marketing〜 利益に繋げるマーケティング」を掲げ、本質的なマーケティングをクライアントに提供しています。働くメンバーに対しては、「仲間と勝ち続ける」をPhilosophyに掲げ、非上場で自由な組織風土の中、株価のためではなく「コミュニティの繁栄」のために、仲間、成長、勝利の実現を目指しています。詳しくは、コーポレートサイト(https://nahato.co.jp/)をご覧ください。
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