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YouTuberタイアップは量と質を見よ!−最適なPDCAの回し方とは− 後編

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前編では「YouTuberタイアップにおける量と質それぞれの振り返り指標」についてお話しさせていただきました。本編では、後半部分の「最適なPDCAの回し方」について解説します。

目次

  1. 最適なPDCAの回し方
    1.1. 振り返りは「企画段階」から始まっている
    1.2. 配信後の振り返り
      1.2.1. 「量」を振り返る
      1.2.2. 「質」を振り返るにはコメントを徹底的に分析せよ
      1.2.3. 「量」と「質」の関係性を紐解く
  2. さいごに -PDCAを回し続ける



1. 最適なPDCAの回し方

さて、この章では実際に最適なPDCAの回し方についてお伝えさせていただきます。再現性高く、良い施策を実施し続けるには効果的なPDCAを回す必要があります。CV数が目標値を上回ったから、「結果よかったね、売り上げ上がったね」で終わりではなく、なぜその施策が良い結果をもたらしたかの要因を探すことが、「再現性」を作る上で非常に重要なポイントとなります。本記事では、特に「振り返り」の部分に焦点を当てていきます。


1.1. 振り返りは「企画段階」から始まっている

企画した施策を実行して、結果のコンバージョン数、売上金額を見て振り返りは終わり、ではなく、実は最適な「振り返り」は「企画段階」から始まっているのです。

「もう悩まない!最適なYouTuberタイアップ -選定と企画- 前編後編」でお伝えした通り、YouTuberタイアップ企画を成功させる重要なポイントは、以下3つです。

① ゴールの明確な設定
② 具体的なターゲットの設定
③ クリエイターと商品にマッチするコンテンツ内容

①のゴールの明確な設定の段階で、振り返るための基準を設けることが必要になってきます。それは、2章でご説明した通り「量」と「質」の両方の基準を、企画段階で設定することです。

「量」では純粋に目指したい視聴回数、クリック数、コンバージョン数などを設定していきます。「質」の部分ではクリック率やコンバージョン率、コメント内容のポジティブ・ネガティブ比率、商品コメント率を設定していきます。そして、これらの目標値が達成されるためには、ユーザーはどんな態度変容を起こすのが理想なのかという検討もします。

例えば、美容商品Aの売り上げ向上が目的だった場合、ターゲットにしたユーザーが、

「綺麗になりたい」という欲求に対して「美容商品Aを使えば肌が綺麗になりそうだから、買ってみたい」と思わせるところまでが目標にすべき態度変容イメージとなります。

ターゲットにしたユーザーがどのような態度変容を起こすと目標達成に繋がるのかというところまで、分解してイメージを作っておくことが、意味のある振り返りを実施する上で重要になります。

また、「企画段階」でゴールを明確に設定することで、コンテンツを企画する上でも重要なヒントとなります。


1.2. 配信後の振り返り

1.1. で示した企画における重要なポイント3つに沿って立てたゴール設定やコンテンツ内容に対して、理想的な数値結果やユーザーの反応が得られたのかどうかということを振り返りでは見ていきます。具体的なデータや数値については、次の通りに見ていきましょう。

1.2.1. 「量」を振り返る

動画を配信したあとは、振り返りのフェーズに入ります。まずは、「量」の振り返りを実施しましょう。先述したとおり、視聴回数、CPVを見ていきましょう。

①視聴回数

タイアップしたYouTuberの推定視聴回数*に対してどれぐらい視聴されたのか、またタイアップのみの動画の場合の平均的な視聴回数に対してはどれぐらい視聴されたのか、なども確認しましょう。基本的には、通常の動画の方が視聴回数は回りやすい傾向にあります。そのため、タイアップ動画のみに絞った時の平均視聴回数とも比較すると、タイアップ動画としてよく見られたかどうかを判断しやすくなります。

*推定視聴回数:対象のYouTuberが1本動画を出した時に推定される視聴回数であり、kamui tracker独自のデータに基づいて集計される数値

②CPV

1回視聴当たりのコストを見るようにしましょう。どれだけの視聴者にリーチしたのかの総数である視聴回数と、どの程度効率よくリーチ(視聴)に繋がったのかをCPVで測ります。単純な視聴回数が何万何十万回を超えた、ということだけでなく、いくらかけてどれぐらい視聴回数が回ったのか、コストパフォーマンスについても確認する意識を持ちましょう。

1.2.2. 「質」を振り返るにはコメントを徹底的に分析せよ

「量」の部分を振り返ったら、次はもう少し深ぼって「質」を振り返りましょう。クリック率、コンバージョン率、コメント内容のネガティブ・ポジティブ率、商品コメント率が主な指標となります。

<ファネルの進み具合を見る>

①クリック率(CTR)

クリック率とは、視聴回数に対するクリック数の割合になります。単純に視聴回数が多いだけでは、タイアップが成功したとは言い切れません。訴求したい商品に興味を持ってもらって、商品購入(利用)ができるサイトまで足を運ばせたのか、というのは振り返る上で大切な指標となります。この数値が高いほど、効率よく商品を訴求できたと言えるでしょう。

逆にこの数値が低かった場合は、視聴回数は回っていても商品の訴求が十分にできていないということになるので、コンテンツの内容を改善する余地があります。

②コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率とは、クリック数に対するコンバージョン(CV)数の割合になります。今度はクリック数全体に対してどれだけ購入や登録に至ったのかという割合であり、①のクリック率と同様に、視聴者の熱量をどれだけ高められたかの指標になります。クリックした遷移先でのCVとなるので、クリック先のサイトやそのページのクリエイティブや内容ももちろん影響しますが、配信した動画の中で「購入したい」「利用したい」までの気持ちを醸成できたかを測るために大切な指標となります。

①CTRも②CVRもどちらも低い場合には、動画の訴求内容やYouTuberと商品の相性に課題がある可能性があります。ただし、①が高く②だけ低い場合には、タイアップ動画だけでなく、遷移した先のサイトのクリエイティブや内容に課題がある可能性もありますので、遷移先のサイトやページについてもしっかり組み立てて制作しましょう。

ただし、CVRについてはYouTube動画以外にもさまざまな要因が影響してくる可能性があることは理解しておきましょう。

商品に興味を持ったとしてもYouTubeの概要欄からクリックせずに自分で検索して対象ページに行く人も多いので、YouTubeからの直接のCVだけでなく、オーガニックでのCVの増加なども見て、総合的に効果を判断することが必要となります。

さらに注意したいのは、動画で興味を持ったもののその場でCVせず、いろいろ検討した末に購入する人も多く、それはYouTube経由のCVとして計測できない可能性も高いということです。検討が必要な商品であればあるほど、直接のCV割合は下がる可能性が高いということを理解しておきましょう。

ここからは、さらに「質」を別の視点から振り返ります。Web上で購入や会員登録などが完結しない商品やサービスの場合(店頭に足を運ぶ必要があるなど)でも、この後に説明する<エンゲージメントの内容を見る>項目のデータは非常に重要です。定性的な側面から分析することになるので、例えば「店頭へ足を運んでもらう動機作り」ができているかなどを確認することができます。

それでは、動画に投稿されたコメントを以下のように丁寧に分析していきましょう。

<エンゲージメントの内容を見る>

③コメント内容のポジティブ・ネガティブ率

単純にコメントの数が多ければ、それだけ動画に注目はしてもらえたという一つの指標にはなりますが、視聴者が動画内容に対してポジティブな印象、もしくはネガティブな印象どちらを持ったのかの方がタイアップ動画を振り返る上では、非常に重要となります。

例えば、コメントが数百件あったとしても内容の半分以上がネガティブなコメントだとしたら動画としては良い企画だったとは言えません。コメントの内容についてもしっかり分析することで、タイアップ動画が「成功」だったのか、「いまいち」だったのかは判断しやすくなります。

図1)kamui trackerのコメント分析機能によるコメントのネガポジ分析



④商品コメント率

動画内容に対してポジティブな印象をどれだけ持ってもらえたかどうか、を確認できたら今度はさらに訴求したい商品に対して興味を持ってもらえたかどうかを確認します。そこで確認する方法が、「商品コメント率」を測ることです。

商品コメント率とは、全コメントの中で商品に関するキーワードが入ったコメントがどれだけあるかの割合を指します。

単純に視聴回数が多く、コメントもポジティブなものばかりだったとしても実際に訴求したい商品に対して、視聴者が興味を持ってくれているかどうかはコンバージョン数やクリック数に繋がりますので、この項目の振り返りも重要です。

例えば、2つの動画の結果が、

A:視聴回数10万回 商品コメント率20%

B:視聴回数10万回 商品コメント率5%

だとしたら、Aの動画のほうが商品の魅力をより明確に伝えられていると推測できますし、同じ「10万回」の視聴回数でも、その「視聴の価値」はAとBの動画で大きく異なるといえるでしょう。同じ視聴回数だったとしても、このように定性的な評価をすることで「量」だけでは測れない深度の深い振り返りをし、質の高い評価をすることができます。

また、我々が一つの指標としている商品コメント率についての基準は、こちらの「YouTuberタイアップ動画の重要指標「エンゲージメント率」の目指すべき目安とは?【タイアップ主要3業界の統計調査レポート】」の記事で解説しているので参考にしてみてください。

 1.2.3. 「量」と「質」の関係性を紐解く

「質」の振り返りをしっかりすることは、「量」の結果を裏付ける理由にもなります。ただ視聴回数が伸びた、CPVが目標値を上回ったからタイアップは成功、で終わらせず、なぜ数値が期待以上だったのかを調査し、考察することが重要です。

つまり振り返りにおいて大切なのは、露出量を担保しながら、しっかり狙ったターゲットに対して刺さる訴求ができているかという、選定から検討してきたことがマッチしていたのかという親和性を測ることです。

例えば、視聴回数が伸びCPVも目標値を上回ったとして、「質」のうちコメントの内容やポジネガ比率を見た時に、ポジティブ度が高く、コメントも「この商品使ってみたい!」「効果ありそう」「早速買ってみました」など商品への興味が高いことが伺えるのであれば、動画の内容、そしてそのチャンネルの視聴者層がマッチしていたと言えるでしょう。

一方で、視聴回数もコメント数も伸びているのにもかかわらずクリック率やコンバージョン率が伸びていない場合、その原因は「質」を見るとわかることがほとんどです。

コメントのネガポジに対してネガティブの比率が高いのだとすれば、そもそもコンテンツの内容として視聴者に伝えたいことを伝えられていない可能性があります。

またポジティブ度は高いのに結果が芳しくない時は、商品コメント率を見てみると、商品に関するコメントの比率が低い=商品に対して興味を沸かせられていない、訴求がしっかりできていないという可能性が高いです。

「量」を振り返ることは大前提として必要なことですが、その上で「質」を振り返ることで、成功した要因や意図した視聴者の態度変容が起きているかが明らかになり、再現性を持った次の施策へと生かすことができます。


2. さいごに -PDCAを回し続ける

YouTuberタイアップを実施するに当たって、ついついYouTuberの選定や企画に目が行きがちですが、実は「振り返り」も次の施策へをさらに成功へ導くために非常に大切なフェーズの一つになります。

YouTuberタイアップにおいて大切なことは、視聴回数だけでなく「質」の部分のゴール設定も含めた企画と、事後にその仮説がどうだったのか「量」と「質」の両面から「振り返る」ことであるといえます。

これらをサイクルとして回すことが非常に重要となります。

そして特に「質」を振り返ることで、改善すべき点は「企画内容」なのか「動画の構成」なのか、「キャスティング」なのか、どこに課題・伸び代があるのかが見えてきます。そうすると次のアクションが明確になります。

このようにして振り返りを実施し、「量」だけでなく「質」も見ることで、成功の要因や課題を洗い出し、そして次の施策に生かす、このPDCAを回し続けることが「成功の再現性」を導き出してくれるでしょう。


また、今回の振り返りの解説で提示したコメント分析については、弊社が運営するYouTubeデータ分析ツール『kamui tracker(カムイトラッカー)』を活用すれば、瞬時に分析することが可能です。

▶︎kamui trackerのコメント分析

kamui trackerのコメント分析機能では、kamui tracker上にあるYouTube動画に投稿されたコメントに対して「コメント内容分析」「特徴キーワード」「時間指定コメント」の3つを軸に分析ができるようになっています。

図2)kamui trackerのコメント分析機能イメージ画面




YouTuberタイアップ施策に関するご相談やご要望、kamui trackerのご活用については下記のお問い合わせフォームまでお気軽にご連絡ください。

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