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kamui trackerマーケター編集記事!2023年YouTube大胆予測! 後編

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最終更新日 2023年7月3日

前編では、2023年の新たな成長領域としてのYouTubeの可能性についてお話しさせていただきました。後編では、YouTubeにおけるマネタイズの変化についてお話しさせていただきます。
YouTubeでマネタイズしていくには、今後どのような変化がありどんなことを求められていくのでしょうか。YouTube活用をお考えの方は必見の記事となっております!

目次

1. マネタイズの変化
 1.1. テレビクオリティのYouTube番組の台頭
 1.2. ショッピング機能の可能性
 1.3. ニッチな領域で専門性の高いコンテンツを配信

2.まとめ


1. マネタイズの変化

「2022年のYouTube大胆予測」でも書いた通り、YouTubeを活用したマネタイズの変化に関しては多様化しており、2023年もさらに発展していくと考えられます。

YouTube全体の視聴回数は上がっているものの、それ以上にYouTubeチャンネルの数も増加し新しい人気YouTuberも急増しています。このような状況の中で、視聴回数のパイを奪い合う形になり、かつては数千万回の視聴回数を誇っていた有名YouTuberも視聴回数が数百万回に減少し、その影響で広告収入も下がっているようです。

“「ユーチューバーという、YouTubeで収益を上げて稼ぐというビジネスモデルはいずれ終わると思っています。広告収入は10分の1ぐらいになっています。ほとんどのユーチューバーがそうだと思います」”

Yahoo!Japanニュース「ラファエル「収入10分の1」で見えてきたYouTubeバブルの終焉…シバターも「再生数は5年前の4分の1」」

上記の通りYouTubeチャンネルが急増する中で、単純に視聴回数を稼いで得られるYouTubeでの広告収益だけではマネタイズが難しくなってきています。YouTubeにおけるマネタイズはこれまで、YouTuberによるブランドの立ち上げや切り抜き動画による視聴回数の獲得などの変化がありました。
2023年はさらにマネタイズに関する多様化、機能の拡張が予想されます。ショート動画での収益化については前編の1.1.にて先述した通りですが、それ以外についても今回は3つ予測させていただきます。

1.1. テレビクオリティのYouTube番組の台頭

Googleの調査によれば、インターネットに繋がるコネクテッドTVでYouTubeを見る利用者は3,500万人を超えているとされています。

図7)コネクテッドTVにおけるYouTubeの利用状況
図7)コネクテッドTVにおけるYouTubeの利用状況|引用元:Google


コネクテッドTVの広がりにより、テレビ画面でYouTubeを観る人が増え、平均視聴時間も長くなります。以前kamui trackerで調査した企業チャンネルの動画の尺の長さについてのレポートでも、伸びるチャネルの傾向の一つとして16分以上の長尺動画を出していることが挙げられています。

実際に人気の高いYouTuberも、テレビ番組のようなクオリティや構成の動画を出すようになってきています。

▶︎中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY



▶︎HikakinTV


多くのYouTubeチャンネルが開設される中で、視聴回数を獲得していくためにはテレビクオリティのYouTube番組を配信していくことも、チャンネルを伸ばす一つの工夫として挙げられるでしょう。

2022年はこれまで以上にYouTubeコンテンツのクオリティが上がりました。このような背景もあり、企画の段階からコンテンツ制作にプロが関わるケースは非常に増えています。2023年はさらにテレビ番組のようなYouTubeコンテンツが増え、そういった意味ではクオリティのさらなる向上が期待されます。一方で、いわゆる「YouTubeらしい」編集の動画は今後も一定の人々から支持されつつも、立ち位置が変わっていくかもしれません。

1.2. クリエイターエコノミーにおけるショッピング機能の可能性

2022年7月より、YouTubeにてshopifyの連携ができるようになりました。shopifyとは誰でも本格的なネットショップが開設できるECプラットフォームで、低コストで導入でき、ECサイトのみならず倉庫からの発送なども可能です。

下記3つの方法でYouTube上で商品販売が可能になっています。

  • ライブストリーミング:ライブストリーミング中の重要ポイントに商品をタグ付けすることができます。顧客は商品のチェックアウト中でもコンテンツを視聴することが可能です。
  • 動画の真下に商品欄を配置:オンデマンドビデオの下に商品欄を配置し、厳選された商品リストを表示することが可能です。
  • ストアタブ:マーチャント(売主)のYouTubeチャンネルに新しいタブを追加し、全商品を表示することができます。

設定は簡単で、YouTubeStudioの設定で「収益受け取り」→「ショッピング」から連携が可能です。

図8)YouTubeとshopifyの連携方法
図8)YouTubeとshopifyの連携方法

これまでは、LPや別途ECサイトのリンクを貼り付け、YouTubeから別のサイトに飛んでから商品を購入してもらうという動線でした。しかし、この機能の追加によりYouTubeで動画を観ながら購入完了まで実施できるので、これまでの方法と比較するとユーザーが購入まで離脱しにくくなることが期待できるでしょう。shopifyとの連携はクリエイターエコノミーが問われる現代において、YouTuber(クリエイター)のビジネスチャンスを広げるものになるかもしれません。

1.3. ニッチな領域で専門性の高いコンテンツを配信

ヒカキンやJunya.じゅんや、コムドットなど数百万の登録者を獲得する人気YouTuberがたくさん輩出されています。まさにレッドオーシャンとも言われるYouTube市場の中で、ニッチで専門性の高い内容でチャンネルを伸ばしているYouTuberが存在します。単純にチャンネルを開設するだけでは、伸ばしにくくなっているYouTubeで差別化するには、「ニッチ」なジャンルを攻めるという方法もあります。

なぜニッチなジャンルがYouTubeを成長させる可能性を持っているかというと、エンゲージメントの高いファンを獲得しやすい、という点にあります。ニッチなジャンルにもかかわらずわざわざ検索して観にくるということは、その動画に対して既に高い興味を持っているということになります。ゆえに数百万人規模の登録者数を獲得しなくとも、ファンが動画を心待ちにしているので、継続的に視聴回数や高評価、コメントを多く獲得することに繋がります。

「ニッチ」な市場は多く存在しますが、ただニッチであれば必ず伸びるというわけでもありません。ある程度ニーズがある市場であること、さらには専門性の高いコンテンツ内容を配信することも求められます。専門性が高い分、エンゲージメントの高いファンを獲得する可能性が高まります。
例えば、下記のチャンネルは「盆栽」というジャンルですが、YouTubeではまだ数の少ない市場です。


このチャンネルで特徴的なことは、盆栽の作り方を極力丁寧にわかりやすく説明していること、さらに海外向けに英語のサブタイトルをつけていることです。サムネイルも基本的には盆栽に寄ったアングルで写真を使用しており、チャンネル全体で見た時も統一感があります。

また、下記のチャンネルでは「おもしろ雑貨」というジャンルで、普段買わないようなクセのある雑貨を紹介する動画を配信して人気を獲得しています。


日常生活に役立つかどうかは判断が難しいですが、クセがあり面白い工夫を施された雑貨を紹介していること、こちらもノンバーバルで海外の人でも楽しめるコンテンツになっていることが人気を獲得している理由だと考えられます。

他にも以下のようなニッチジャンルで人気を獲得しているチャンネルが存在します。

▶︎プロセスX(ものづくりの現場紹介)



▶︎Daichi Review(スマートウォッチレビュー)



これらの動画を観てもわかるように、ニッチなジャンルのコンテンツで人気を獲得するには「ノンバーバルで楽しめる」コンテンツを配信することで対象となる視聴者の範囲を広げるという点も一つのポイントになるかもしれません。

2.まとめ

いかがでしたでしょうか。
完璧に予測するのはなかなか難しいですが、今後もYouTube市場がさらに成長していくことは間違い無いでしょう。
この記事の前編をもう一度見たい方は下記よりご覧になってください。

エビリーでは『kamui tracker』を活用して2023年のYouTubeがどのような動向を見せるか、今後も継続して観察し分析していきたいと思います。YouTube活用にご興味のある企業の方は、下記のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

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