株式会社学研プラス 福田 晃仁 氏/永野 初美 氏
動画を活用したコミュニケーション施策は待ったなし。しかし、YouTubeなどに動画をアップするだけでターゲットに届けられていなかったり、成果につなげるためのPDCAを回せていなかったりする企業も多いのが実情です。この課題に「学研プライムゼミ」はどう対応したのか。学研の福田晃仁氏、永野初美氏、そしてサポートするエビリーの尾形による対談が行われました。
※本記事は「月刊宣伝会議9月号」に掲載された記事を、許可を得て転載したものです。
新コンテンツ制作より前に考えたいこと
教育や出版事業を展開する学研では、難関大学志望者向けのオンライン授業サービス「学研プライムゼミ」の新規顧客獲得を目的に、2017年にYouTubeチャンネルを開設。実際の授業を3分前後にまとめた動画を配信しています。施策に携わる福田氏と永野氏は、「対象顧客が明確なサービスであるものの、ターゲット層にどのような動画が響くのか、動画制作の方向性で課題を感じていた」といいます。
福田:開設当初から動画は投稿し続けていたのですが、ただコンテンツを格納する“動画倉庫”のような使い方になってしまっていたのも事実です。
本格的にアクションを取るきっかけになったのは、「ある一定期間内にYouTubeで売上に貢献すること」が社内のKPIとして提示されたことだったと永野氏。そこで、短期間で成果が出るような施策はないかと相談したのがエビリーでした。
過去動画のサムネイル・タイトル・概要欄を整理
永野:提案いただいたのが『サムネイルとタイトル、概要欄の整理』です。1ヶ月足らずで、これまで投稿した動画を一気に整えました。
「学研プライムゼミ」にはこれまで培った良質な動画があり、まずはそれらを生かす形で提案したとエビリーの尾形は続けます。
尾形:エビリーには『kamui tracker(カムイトラッカー)』というYouTubeデータ分析ツールがあります。YouTubeに投稿された国内3900万本以上の動画のデータが蓄積されているため、どんなサムネイルが、どの年代のユーザーにクリックされているのかも調べることが可能です。データに基づいて仮説設計ができます。今回は高校生に響くような言葉を使って整理し、流入を図りました。
永野:私たちだけでは新動画を投稿することばかり考えてしまっていました。過去動画の整理が成果につながるとは灯台下暗し。驚きでしたね。
過去動画の整理が成果につながるとは灯台下暗し。驚きでしたね。
株式会社学研プラス 永野 初美 氏
インプレッション約6倍、視聴回数約16倍の動画も
サムネイルとタイトル、概要欄の整理を行った結果、YouTube上でのインプレッションが約6倍、クリック率が約3倍、視聴回数が約16倍に増加した動画も生まれました。さらにはYouTube経由でのコンバージョンも発生し、流入経路のひとつとして成長しています。
福田:YouTube経由で購入した顧客の分析を行ってみると、既存顧客が多いこともわかりました。それを受け、今後は改めて新規獲得のための手立ても、エビリーと共に考えていきたいと思います。
【株式会社学研プラス 会社概要】 教育・出版事業を展開。難関大学志望者向けのオンライン授業サービス「学研プライムゼミ」などを提供し、YouTubeを活用した新規顧客獲得に取り組んでいます。
