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YouTubeチャンネル運用の極意 グロース編

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昨今YouTubeチャンネルを開設する企業は、急速に増えています。たくさんの企業チャンネルが立ち上がる中、チャンネルを伸ばし続けることに悩みを抱えている企業担当者も多いのではないでしょうか?
今回は「YouTubeチャンネル運用の極意 立ち上げ編」の後編として「グロース編」をお話しさせていただきます。チャンネル開設したけど、運用しているけど、停滞期に入っている、伸びがいまいちである、などお悩みを抱えている方は必見です!

目次

  1. YouTubeチャンネル運用の基本
    1.1. YouTubeチャンネル運用に必要なこと
    1.2. 基本的なマインド
  2. YouTubeの動画編集
    2.1. 視聴者を飽きさせない工夫
    2.2. 視聴者が求めているものに寄り添う
  3. データの分析とYouTubeを伸ばす戦略
    3.1. インプレッション
    3.2. クリック
    3.3. 視聴維持
    3.4. 分析ツール
    3.5. ファンとの交流
  4. さいごに

1. YouTubeチャンネル運用の基本

まず、「何のためにYouTubeチャンネルを運用するのか」というところを明確にする必要があります。
こう言うと当たり前のように聞こえますが、実はそうでもありません。私たちもさまざまなチャンネルの相談をいただきますが、この「何のためにやるのか」が明確でなかったり、明確なのにチャンネルの方向性がそれに沿っていなかったりということはとても多いといえます。
ここでは、私たちの考える「YouTubeチャンネルの目的」について書いていきます。

1.1.YouTubeチャンネル運用に必要なこと

これについては前回の「立ち上げ編」の復習にはなりますが、改めてYouTubeチャンネル運用に必要なことを確認しておきましょう。

1.1.1.チャンネル運用サイクル

チャンネルを運用していくためには、定期的に戦略を検証し改善していきながら動画制作をサイクルしていく必要があります。

図1)チャンネル運用のサイクル

大きくは、次の通りとなります。

  • 戦略策定
    •  運用目的とKPI設計
    •  運用方針の決定
  • 動画制作サイクル
    •  企画立案・撮影・編集
    •  投稿・振り返り

1.1.2. チャンネル運用に必要な運用体制と工数

企業がチャンネルを運用する場合は、チームによる運用が一般的となります。先述の通り対応しなくてはならないものが膨大にあり、効果的な運用を継続していくにはとても一人では回しきれないのが現実です。

具体的には、以下のような人員が必要となります。

  • 戦略設計(ディレクター)
  • 企画立案(ディレクター、放送作家)
  • 演者
  • 演者マネジメント(マネージャー、ディレクター)
  • 撮影
  • 動画編集
  • サムネイル制作
  • 調査/分析(ディレクター、マーケター)
  • チャンネル管理
  • 営業

また、もちろんただ担当者がいればよいということではなく、それぞれに対するノウハウが必要です。

しかしそうはいっても、なかなか上記のような人員やノウハウがないという企業が大半だと思います。そのときは、外注スタッフの活用を検討してみましょう。

何を外部から取り入れるかについては、「リソース」「ノウハウ」に分け、何が社内に足りていないのかを考えることが重要です。

以下のようなパターンが考えられます。

(1)リソースもノウハウもある場合

この場合は、人材を外部から入れる必要はありません。精度を高めたり業務を効率化したりするために、ツールやデータなどの活用が有効な可能性があります。

※国内最大級のYouTubeデータ分析ツール「kamui tracker」について

(2)ノウハウがない場合

自社にノウハウがない場合は、ノウハウを持つ人と組みましょう。YouTubeチャンネルのグロースを専門にしている企業や個人のコンサルタントなども今は増えつつあります。

(3)リソースがない場合

必要な人材がいない場合は、社員として採用するという選択肢もありますが、業務委託などの形で外部人材と連携するのが効果的です。特に動画編集などは副業で活動する人も増えています。

1.2. 基本的なマインド

立ち上げ編」にて、YouTubeチャンネルの目的は「ファンをつくる」であるとお話ししました。

そのためYouTubeチャンネルで大切なのは「一発当てる」ということではなく、「コンセプトに沿った動画を出し続けていくこと」であると言えます。

YouTubeの性質上、基本的に時間がかかる施策であることを認識する必要があります。たまに「1ヶ月以内に登録者◯万人いきたい」などの声を聞くこともありますが、しっかりと狙った成果につなげていくためには、1年間は続けていくことが必要であるといえるでしょう。

以下のグラフは、あるチャンネルの登録者数の推移を表したものです。

芸能人など一部例外を除けば、チャンネル規模が伸び始めるまでにはある程度の「助走期間」が必要となると考えられます。

図2) 実際のチャンネル登録者数の推移①
図3) 実際のチャンネル登録者数の推移②

このグラフからもわかるように、YouTubeチャンネル運用においては中長期的な「継続運用」がチャンネルを伸ばすにあたって非常に重要なポイントとなっていきます。

2. YouTubeの動画編集

動画編集もまた、YouTubeチャンネル運用において必ず必要となるものです。

同じ企画でも編集の仕方によって面白くもつまらなくもなります。では、「立ち上げ編」で取り決めたコンセプトに沿って、具体的にどのような動画編集をすればよいのでしょうか。これについて3つの観点でお伝えできればと思います。

2.1. 視聴者を飽きさせない工夫

視聴維持のことを考えると、「飽きさせない」というのはどのチャンネルでも共通して意識すべきことです。

では、飽きさせない動画とはどのような動画でしょうか?
ポイントをいくつかお伝えします。

2.1.1. 情報に区切りをつける

動画編集だけでなく構成の問題も大きいですが、情報に区切りのない動画は飽きやすいです。

例えば、

「オススメの動画編集方法は、◯◯です。◯◯もオススメです。あとこういう方法もあります。・・」

などと話していると、区切りが明確でなく、どこを意識して聞いたらよいのかわかりづらいので意識が分散し、飽きやすいです。

逆に、

「オススメの動画編集方法を3つご紹介します。それはAとBとCです。詳しく紹介します。Aは・・Bは・・Cは・・。まとめると・・」

という内容だと、3つ意識して聞けば良いことが明確にわかり、飽きにくくなります。

動画編集もこれに合わせ、構成が変わるところで場面切り替えをしたり、テロップを入れたり効果音を入れたりなど、区切りがわかりやすいようなものにすると飽きさせにくくなります。


2.1.2. 視覚的に単調にならないようにする

「ずっとカメラの前で人が話している画だけ」のように、視覚的に単調だと飽きやすくなります。

テロップを入れたり、画像を挿入したり、場面切り替えを入れたりなど、できるだけ視覚的に単調にならない工夫をしましょう。


2.1.3. 聴覚的に単調にならないようにする

例えば、会話の流れに沿ってBGMを切り替えたり、BGMを消したり、効果音を入れたり、聴覚的な変化を入れることで変化が生まれ、飽きにくくなります。


2.1.4. 無駄な部分を省く

不要な部分が多かったり間延びしていたりすると、飽きやすくなります。

なので間をカットしてテンポを上げると飽きにくくなります。

2.2. 視聴者が求めているものに寄り添う

チャンネルのコンセプトによって、視聴者が期待することは異なります。

例えば、効率的に情報を入手したいということを期待されていれば、整理された構成、無駄を省くカット、冒頭と最後にまとめを入れるなどの編集が大切かもしれません。

芸能人の飾らない素の部分を見たいということを期待されていれば、動画の質を上げすぎるよりも、むしろあえて素人っぽい編集にしたほうがよいかもしれません。

また、視聴者の生活スタイルを想像して編集をすることも大切です。
自分のチャンネルの視聴者はどんな生活をしていて、どのタイミングで動画を観るのでしょう?
仕事帰り、夜にご飯を食べながら観るのであれば、少し長めでゆったりした動画でもよいかもしれません。
ちょっとした休憩時間に観るのであれば、10分以内の動画の方がよいかもしれません。

「こういう動画編集が絶対正解です」というものはありません。

自分のチャンネルの視聴者が何を期待しているのか?に応えていくことが大切です。

自分のチャンネルと同じコンセプトを持っているチャンネルを見つけ、その編集技術を学び、自分のチャンネルで活かしてみるということが効果的です。

3. データ分析とYouTubeを伸ばす戦略

ではここからは、具体的にYouTubeチャンネルを伸ばすための戦略を考えていきます。

YouTubeが観られる導線は、大まかにいうと以下のような流れとなります。

インプレッション
 
クリック
 
視聴維持

まずはインプレション=視聴者の画面に表示され、そこからクリックして動画に来てもらい、そしてできるだけ長く観続けてもらい満足してもらう、こういった流れを作っていけると、チャンネルは成長しやすくなります。

では、この3つの要素別に見ていきたいと思います。

3.1. インプレッション

まずはYouTube視聴者の画面に何らかの方法で表示してもらわないと始まりません。

インプレッションが発生する経路としては、主に以下のようなものがあります。

  • 関連動画:他の動画に付随して表示される関連動画
  • ブラウジング機能:トップページやホーム画面、登録チャンネルのフィード等
  • YouTube検索:YouTube上での検索
  • チャンネルページ:自分のYouTubeチャンネルページ
  • YouTube広告:YouTubeで広告を配信した場合

いくつかインプレッションを増やす方法を詳しくご紹介します。

3.1.1. YouTube検索

チャンネルがスタートしたてのときは、なかなか関連動画やトップページに表示されるのは難しいでしょう。

そのため、まずは「YouTube検索」でインプレッションを獲得していくのが効果的です。
ただ、例えば「コスメ」のように検索ボリュームの多く競合の多いキーワードを狙っても表示されるのは厳しいといえます。

最初は「ロングテール」と呼ばれる、検索ボリュームは小さいけどまだ競合が少なく、かつ自社のチャンネルが強みを発揮できるキーワードから狙っていくのがいいでしょう。

チャンネル規模が大きくなっていくと、ビッグキーワードでも上位を狙える可能性が出てきます。

※kamui trackerの「キーワードアドバイス」機能はこちら

3.1.2. 関連動画

ある程度チャンネルが軌道に乗ってきたら、「関連動画」を狙っていくのがいいでしょう。

関連動画には以下の2つの考え方があります。

(1)他のチャンネルの関連動画に自分の動画を表示させる

こちらが一般的によく言う「関連動画」です。

自分と同じような視聴者層を抱えるチャンネルの動画の関連動画に載ると、自分の動画にも一定の割合で流入が期待できます。

関連動画への載り方は諸説ありますが、「その視聴者が観たい動画とはどのようなものか?」を考え、動画内容やサムネイル画像、タイトルなどに反映させていくことが基本です。

人気の動画がタイトルやサムネイル画像で使っているキーワードを取り入れ、効果を検証してみましょう。

このあたりのお話は、「クマーバチャンネル」を手掛ける株式会社Kumarbaさんのインタビューでも話されているので、よければご覧ください。

チャンネル規模が小さい段階でいきなりトップチャンネルの関連動画を狙うのはハードルが高いといえます。

なぜなら、他のチャンネルも狙っていて競争率が高いからです。

まずは自分より少し規模が大きいチャンネルの関連動画を狙っていくことをおすすめします。

※kamui trackerの「視聴者に人気のチャンネル機能」はこちら

(2)自分の動画の関連動画に表示させる

意外と見逃しがちなのがこちらの項目です。

新しい視聴者を増やすということではありませんが、一度動画を視聴してくれたユーザーに続けて自分の動画を観てもらうことは、ファン化していくうえで非常に大切なことです。

自分の動画の関連動画を自分の動画で埋めていくためには、動画で扱うテーマを統一することが効果的です。

また、関連動画とは少し異なりますが、「再生リスト」を活用することも、自分のチャンネル内で視聴者が回遊する仕組みを作る方法としては有効なものです。

あわせて、終了画面で動画や再生リストを表示し回遊を促すことも有効です。

3.1.3. 広告・コラボ・SNS活用

他にもいくつかインプレッションを増やす方法を紹介いたします。

(1)広告

TrueView広告などのYouTube上で配信できる広告を利用し、チャンネルへ誘導し視聴してもらうという方法です。
まだ自分のチャンネルの存在を知らない人に認知してもらう方法として一定の効果はあります。

(2)コラボ

人気のYouTuberとコラボし、双方のチャンネルで動画をあげることにより、自社のチャンネルのインプレッション増加を狙う方法です。
自分より規模の大きいYouTuberとコラボする場合は費用が必要なこともありますが、一気に多くのファンを獲得できる可能性もあります。


(3)SNS活用

例えばTwitterやInstagram、TikTokなど他のSNSも並行して運用し、そこのファンをYouTubeにも流入させることでインプレッションを増やすという方法です。

これらのSNSは一般的にYouTubeよりも短期間でフォロワー数を伸ばしやすい性質があるので、うまく活用すればYouTubeのインプレッションもより早く伸ばすことができます。

ただ、これらの方法には注意点があります。
注意点は以下の2点です。

①求める視聴者と異なる層の人を流入させない

例えばSNS施策では、YouTubeと他のSNSで微妙に異なる層のフォロワーがつくことがよくあります。
その状況で安易に流入を図っても、チャンネルを訪れた人のほとんどがすぐ離脱してしまうので、ファンが増えないばかりか、動画を短時間で視聴終了することによる視聴者維持率の悪化なども考えられます。
コラボ施策でも、コラボ相手のYouTuberは自分のチャンネルが求める視聴者を持っているのかどうかを事前にしっかり確認しましょう。

②チャンネルに来た人に応えるコンテンツを用意しておく

広告、コラボ、SNS施策でインプレッションを増やしていく場合は、すでにある程度の動画がチャンネルにあがっており、「このチャンネルを見てたらこういう情報が得られそう」と思ってもらえる状態にしておく必要があります。

動画内容ももちろんですが、チャンネル名やアイコン画像、カバー画像などチャンネル全体の見え方を整えておきましょう。

3.2. クリック

「インプレッション」のための施策で、まずはYouTube上へ表示される頻度が高まりました。

しかしそれだけでは、まだ動画を観てもらえるわけではありません。動画を観てもらうためには、「クリック」される必要があります。

クリック率は、商材や計測期間により一概に基準を決めることは難しいですが、まずは5%を超え、10%も目標にできるとさらによいでしょう。

クリックされやすくなるために必要なことは以下の3点です。

3.2.1. サムネイル画像

まず、サムネイル画像によってクリックされるかされないかは大きく変わってきます。
もちろん、YouTubeが自動で生成したサムネイル画像を使うのではなく、工夫して作成していくことが重要です。

どのようなサムネイル画像が良いかはジャンルやチャンネルコンセプトにもよるので一概には言えませんが、基本的には、「誰が言っているのか」「何を言っているのか」が画像を通して「ひと目で伝わる」ことが重要といえます。

・「誰が言っているのか」

例えば美容系のチャンネルだとして、同年代のキレイな女の子がサムネイル画像に写っているとしたら、その画像を見たときに「かわいい(こうなりたい)」、「この子何のコスメ使ってるのかな」と気になります。
一方で白衣を着た男性が写っているとしたら、「専門家っぽい」「すごそう」のようなイメージが浮かびます。

このように、同じことを伝えていても「誰が言っているのか」によって伝わるイメージは大きく変わります。


【参考】中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY
https://www.youtube.com/c/NKTofficial

・「何を言っているのか」

これはその動画で伝えたい内容です。これには画像情報と文字情報があります。伝えたい情報によって、画像と文字のどちらをメインとするかは異なってきます。

例えば「巨大◯◯」などのような企画であれば、大きさを文字で書くより視覚的に伝えたほうが瞬時に伝わります。

一方で、「◯◯のノウハウ」などであれば、文字情報の方が伝わりやすいかもしれません。

内容によって、最も伝わりやすい表現で伝えることが重要です。

【参考】コスメヲタちゃんねるサラ
https://www.youtube.com/c/CosmeWotaSara

・「ひと目で伝わる」

ここまで2つ書いた「誰が言っているのか」「何を言っているのか」が、「ひと目で伝わる」状態でないと意味がありません。例えばスマホでスクロールしていく中で、「ん?」と気づいてもらえて、ひと目で「なんとなく気になる」と思ってもらえるかどうかが分かれ道となります。

画像に映っている顔は大きく出さないとどんな人かひと目でわからないですし、文字も大きくないと目に止まりません。文字数など情報量が多すぎると逆に目に止まりづらくなります。

自分が見る側の立場に立って、「ひと目で伝わる」にはどうしたらいいかを考える必要があります。

【参考】料理研究家リュウジのバズレシピ
https://www.youtube.com/channel/UCW01sMEVYQdhcvkrhbxdBpw

3.2.2. タイトル

サムネイル画像より影響は小さいとはいえ、タイトルもクリックに対して重要な役割を持ちます。

まず文字数について基本的に、「全角28文字以内」であればどのプラットフォームでもタイトルは表示されるようなので、重要なキーワードはこの文字以内に必ず収めましょう。

また、その中でも特に最初に目がいくのはやはり前半なので、最も引きの強い言葉を前半に持ってくると注目されやすくなります。

ここでは、魅力的なキャッチコピーの要素を簡単にお伝えします。

①ベネフィット

ベネフィットとは、「この動画で何がわかるの?」ということです。

タイトルを付けるうえで最も基本的な内容となります。

例えば、ノウハウ動画であれば「スキンケアの基本」や「新社会人が絶対にやるべきこと」などというタイトルが考えられます。

エンタメ動画でも、「ドッキリ」「ルーティン」など、それがどんな動画かわかる言葉を入れるのは基本です。

②具体性

人は具体的なものにより強い興味を抱きやすいといえます。

その代表例が「数字」です。数字は説得力やわかりやすさを強調する効果があります。

例えば「すぐ痩せるダイエット法」と「1週間で痩せるダイエット法」だと、後者の方がイメージが湧きやすいと思います。

また、「美肌の人がやっていること」よりも「美肌の人がやっている3つのこと」の方が、わかりやすく興味を引きやすいことは感じていただけるかと思います。

数字以外にも、「対象を具体的にする」という方法もあります。

単に「オシャレと思われるファッション」よりも「30代男性のオシャレと思われるファッション」の方が、見てほしい視聴者に「これ自分のことだ!」と思ってもらいやすいといえます。

③意外性

人は「意外なもの」に注目します。

そのため、意外性をタイトルに入れることも有効です。

意外性には2つのパターンがあります。

ひとつめは、「世の中の常識の逆をいく」です。

例えば、「実は早起きは体に悪い」というタイトルを見たらどうでしょう。

一般的に「早起きは体に良い」という「常識」があるため、それを否定されると「えっ?どいういうこと?」と思い、動画を観たくなります。

ただ注意点として、この「常識否定」はやや強い言葉になりがちなので、動画内でしっかり納得感を持ってもらえる内容でないと、「釣り」と思われて反発を招きかねないという点は押さえておく必要があります。

ふたつめは、「いつも自分がやっている感じの逆をいく」です。

例えば普段はしっかりしたタイトルを付けているのに、急に「さよならババア」というタイトルが来たら、「ん?どうした?」と気になりますよね。

よくある「大切なお話があります」も同じです。

ただこれも注意点として、乱発しすぎると意外ではなくなってしまうので、あくまで適切なタイミングで「たまに」出すことが重要です。

3.2.3. コンセプトと演者

例えばですが、イチローがYouTubeチャンネルを開設し、それがわかるサムネイル画像とタイトルになっていたら、たぶんそれがどんなものであっても、野球ファンやイチローファン、それ以外の多くの人もクリックすると思います。

チャンネルのコンセプトが秀逸だったり演者の引きが強かったりすると、それだけでクリックしたいものになるということです。

YouTubeチャンネルを始める前のコンセプト設計の時点で、できるだけ強いコンセプトや演者でスタートできるよう検討していくとよいでしょう。

3.3. 視聴維持

YouTubeの指標で、非常に重視されているのが「視聴者維持率」です。

プラットフォームであるYouTube側の目的を考えると、より質の高いコンテンツが多くなり、視聴者が満足しYouTubeを観続けようと思ってもらえることが、YouTubeの価値を高めることにつながります。

なので「質の高いコンテンツ」かどうかを何かしらの指標で見ていることになります。

そのひとつが、「視聴者維持率」です。

視聴者維持率を高めることでYouTubeからも「質の高いコンテンツ」と評価され、関連動画やトップページでの露出が高まり、チャンネルが成長していくでしょう。

視聴者維持率はYouTube Studioから確認できます。40%が視聴者維持率のひとつの基準と考えられているので、まずはここを超えられるよう工夫していくのがよいでしょう。

では、視聴者維持率の高くなる「観続けたくなる動画」とはどのような動画なのでしょうか?

まず、動画からの離脱が最も起きるのは「最初の15秒」です。ここでいかに離脱せず観続けてもらえるかが重要です。オープニングや雑談が長すぎてなかなか本題に入らないと、そこで離脱が起きてしまいます。

3.3.1. 期待される内容になっているか

視聴維持率を高く保持するには、「期待される内容になっている」ことが重要です。

サムネイル画像やタイトルで過度に期待させて、内容が伴わないと離脱されてしまいます。

視聴者のニーズに沿って価値ある情報を提供したり、または「楽しみたい」「癒やされたい」など視聴者の心理状態に沿ったコンテンツを提供したりすることで、期待と内容が一致し、観続けてもらえる動画になります。

「音質や画質」など映像としてのクオリティも視聴維持に関わってきます。

いくら内容が良くても観ることがストレスになると途中で離脱してしまうので、可能な限り音質や画質は良くできるよう、機材を見直しましょう。

動画の内容に関しては、「最後まで観たい」と思ってもらえるポイントを意図的に作ることが重要です。

例えばノウハウ系の動画であれば、サムネイル画像やタイトルでは答えを一部隠して、動画の後半で伝えるなどの方法があります。

エンタメ系であれば「ドッキリ企画」など「最初から最後まで観ることに意味がある企画」は、視聴者維持率が高くなる傾向があります。

3.3.2. 改善ポイントを探る

自身の視聴者維持率のグラフを見て、改善ポイントを探ることも重要です。

例えば冒頭で下がりすぎている場合はオープニングを改善する、途中で急に下がっている部分があればその要因を考え改善する、などデータを見て検証、改善することが大切です。

以上、インプレッション、クリック、視聴維持の3点をお伝えしてきましたが、多くの人に画面に露出され、クリックされ、視聴維持しやすい動画を継続的に作り続けていくことで、チャンネルは成長していきます。

3.4. 分析ツール

日々YouTubeを運用していくなかで、数値を見て分析し改善していくことも重要です。
ツールとしては「YouTube Studio」と「kamui tracker」を使ってみましょう。

3.4.1. YouTube Studio

YouTube Studioは、YouTubeが提供する分析ツールです。自分のチャンネルの深い情報を得ることができます。日々チェックすべき主な数値を以下でお伝えします。

(1)トラフィックソース

これは「インプレッション」に関わるデータです。

自分のチャンネルの動画は何経由で観られているのかを知り、増やしたいソースから増やせているのかを確認しましょう。

例えば、関連動画に載るための施策をしているときは、関連動画からの流入割合を見れば施策の成功度合いが測れます。

(2)視聴者属性

これは、視聴者の男女比率や年代比率が確認できるものです。想定していた視聴者を集められているのかを確認しましょう。

例えば、女性の演者を立てて女性視聴者を集めたかったのに、実際の視聴者の半分が男性だとしたら、企画の方向性を少し変えなくてはいけないとわかります。

(3)クリック率

画面に表示(インプレッション)されたうちの何%がクリックされたかを確認できます。

3.2.でお伝えした通り、商材や計測期間により一概に基準を決めることは難しいですが、まずは5%を超え、10%も目標にできるとさらによいでしょう。

(4)視聴者維持率

動画全体の何%が観られたかという値が動画ごとに確認できます。こちらも3.3でお伝えした通り、40%を超えることがひとつの目安になります。

3.4.2. kamui tracker

「kamui tracker」は、主に他のチャンネルと比較した自分のチャンネルの状況を知るときに役立ちます。kamui trackerには無料機能と有料機能があり、使える機能の範囲が異なります。今回は無料で使える主な機能のご紹介をします。

(1)チャンネル検索

適切なベンチマークチャンネル設定には、チャンネル検索機能を使いましょう。

キーワードや各種条件を設定し、国内のチャンネル(登録者数1,000人以上のもの)の中から適切なチャンネルを探し出すことができます。

図14)チャンネル検索画面

(2)視聴者に人気のチャンネル

また、自分のチャンネルや他者のチャンネルの登録者が、他のどのチャンネルと重複度合いが大きいか、という指標も見ることができます。

ここからもベンチマークチャンネルを見つけられます。

図15)チャンネル詳細ページ

(3)ウォッチチャンネル一覧

(1)や(2)で見つけたチャンネルをこちらでウォッチチャンネルに設定すると、いつもひと目でベンチマークの状況を知り、自分のチャンネルと比較することができます。

もしベンチマークチャンネルが伸びていたら、動画を確認しその要因を考えてみましょう。

無料機能では他にも「キーワードアドバイス」や「マクロデータ」「トレンドキーワード・チャンネル・動画」「ランクシュミレーター」などが使えます。

さらに有料機能では、「動画検索」や「タイアップ動画検索」「コメント分析機能」なども使うことができます。

3.5. ファンとの交流

立ち上げ編」で、YouTubeの目的は「ファンをつくる」ことであると書きました。

なので、動画で楽しんでもらうだけでなく、ファンと交流していくこともファンをつくるうえで非常に大切です。ここでは、どのようにファンと交流していけばよいかをお伝えします。

3.5.1. コメント欄

コメント欄はファンとの交流のなかで最も重要なものといえるでしょう。

好きなチャンネルの演者とコメントを通して交流できることは、ファンからするととても嬉しいことで、親密感が湧き、もっと動画を観よう、もっとコメントしよう、周りの人にも教えよう、という感情が湧きます。

人気チャンネルになってコメントが多くなってくるとすべてに返信することは難しいかもしれませんが、できる限り返信やハートマーク返しなどはしていきたいものです。

スパムや嫌がらせのようなコメントは、特定のユーザーのコメントを非表示にする機能などで対応しましょう。

こちらのインタビュー記事でもコメントの大切さが語られています。

3.5.2. SNS

YouTube以外のSNSでファンとの交流目的に使われるのは、主にTwitterやInstagramです。

特にTwitterはYouTuberでも使用する人が多く、動画以外のプライベート的な部分が垣間見えるため、熱心なファンはTwitterもフォローするというような傾向が見られます。

動画では出せない一面や、ファンへの質問やアンケート、各種募集や告知など、Twitterはファンとの交流の面で幅広く活用できます。

3.5.3. イベント

リアルやオンラインでファンを集め、より近い距離感でファンと接することができるのがイベントです。

普段はインターネット越しで接していたファンの顔が見え、喜んでくれる人を目の前にすると、やはり活動に対するモチベーションにもなりますし、ファンにとっても記憶に残る体験になることは間違いありません。

3.5.4. 注意点

ある程度の人気が出てくると、YouTubeの演者はまるで芸能人のような人気を獲得することもあります。

ファンと交流し距離が近くなることで、思わぬトラブルに巻き込まれないよう十分な注意が必要です。

動画内やSNSで、個人情報や居住地にかかわる情報が出てしまわないよう注意したり、また、プライベートの人間関係のトラブルなども大きく取り上げられてしまうこともあるので、その影響力の大きさを自覚した行動が求められるようになっていきます。

しかし、その影響力をうまく使えば多くの人に良い影響力を与え、多くのファンをつくることができるのです。

そのファンの存在が、さらなる活動への活力になるはずです。


4. さいごに

YouTubeにおいては、演者のモチベーションや熱量が非常に大切です。

なぜなら、動画は「隠せない」からです。

本当は楽しくなかったり、本当はそのコンテンツに興味が持てなかったり、本当はやりたくないことだったりすると、写真や文章なら隠せるかもしれませんが、動画では隠せません。隠そうとしても、微妙な「声のトーン」や「表情」に出てしまいます。そしてそれを、視聴者は敏感に察知します。

これは、個人のYouTuberでも、企業のYouTubeチャンネルの演者でも同じです。

仕事だから、それほど興味がなくてもとりあえず台本通りしっかりしゃべる。

残念ながら、そういう演者では伸びません。

心からそのコンテンツを良いと思い、楽しみ、熱量全開で話している演者には、どんなに良い企画を作りどんなに良い動画編集をしても、絶対に勝てません。

だから、チャンネルの演者を決めるときは、「そのコンテンツに対する熱量(好き、楽しい、詳しい、広めたい等)がある人を選ぶ」ということは絶対条件です。

ただ、もちろん人間ですから、モチベーションが下がることもあるでしょう。そういうときにモチベーションを維持し、一緒に歩んでいけるチームがあると、乗り越えていけます。

YouTubeチャンネル運用のチームを作るときは、そういった「演者のモチベーション管理」も重要な役割のひとつと捉え、マネージメントができる人をチームに入れておくのも大事です。

どういった演者で、どういったチームでYouTubeチャンネルを運営するのか?

それは「立ち上げ編」で書いた、目的、コンセプト、マネタイズモデルなどを考えながら、各チャンネルが創意工夫していくところとなります。

今後もより多くのYouTubeチャンネルが生まれていく中で、前編後編にわたりお話しさせていただいたことを実践することで、唯一無二の伸びるYouTubeチャンネルが育っていくでしょう。

みなさんのYouTubeチャンネル運用において、この記事が少しでもお役に立つことがあれば幸いです。

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私たちエビリーは、kamui trackerを活用してデータドリブンなYouTubeチャンネル運用のサポートをしています。

チャンネルをこれから開設する方、チャンネルはあるけどなかなか伸び悩んでいる方、さらに伸ばしていきたい方、さまざまなYouTubeのお悩みについて最適な施策をご提案させていただいております。

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