2023年に入ってから徐々に規制が緩和されたことで海外旅行への意欲が高まったり、インバウンドの観光客も増えていたりと旅行を取り巻く環境の変化を実感されている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな海外旅行とインバウンド観光についてYouTube上でのトレンドを調査しました。YouTube上ではどんな国・地域・内容が人気なのかを徹底調査しています！

海外旅行関連のYouTube動画でも韓国をはじめとしたアジア地域が人気

YouTube上でも韓国の投稿が684本と圧倒的に多いことがわかりました。
韓国は、日本との時差がなく直行便の飛行機が多く出ていて気軽に行きやすいことや、K-POPや韓国グルメなどの文化に興味を持ち、本場に行きたい人が多くいることが人気の要因だと予想できます。実際にYouTube上でもタイトルには「グルメ」「食べる」「韓国料理」「韓国人」など、韓国文化に関連する単語が多く見られたため、下記のようなキーワードを使った韓国旅行動画が伸びる傾向があると言えます。

また、実際に地域別に見たYouTubeの投稿本数ランキングでも、圧倒的にアジアが多いことがわかりました。

投稿本数・視聴回数ともにアジア・アメリカ・ヨーロッパの順で多い結果となりました。

投稿本数と視聴回数が多いトップ3の国や都市を見ると、アジアでは多い順に韓国・タイ・中国、アメリカではハワイ・ニューヨーク・グアム、ヨーロッパではフランス・フィンランド・イタリアの結果となりました。

調査の結果、日本人に人気のある地域や国が顕著に現れました。アジアは先述の通り、韓国の圧倒的な人気が地域別ランキングを押し上げています。アメリカはハワイの投稿本数が388本、視聴回数が886万回と人気が高く、2位にランクインしています。

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海外旅行関連動画でもショート動画は活用されており、特に現地での様子が想像しやすい「リアル感」のあるものが特に視聴回数を伸ばしていました。また、海外の文化を紹介するコンテンツでは日本文化と比べた際に「ギャップ」が大きく「意外性」があるものが人気でした。

以前、2023年注目のYouTuberを予測！ネクストトレンドYouTuber調査でもご紹介した【Shorts】Kevin’s English Roomのチャンネルも、ショート動画という限られた時間の中で日本文化と海外文化を比較したような内容が評価されていました。
また、最初の数秒で視聴者の心を掴まなければならないため、最初から動画本編を開始するのではなく、冒頭にこの動画が「どこの国にまつわるどんな内容なのか」という説明を入れた動画の視聴回数が伸びています。

インバウンド観光では「日本ならではの景色」を紹介した長尺動画が人気

コロナ禍以降、昨年ごろから再び訪日外国人旅行者が多く見られるようになり、2023年1月の訪日外国人旅行者数は約150万人まで回復しました。
（日本政府観光局（JNTO) 月別・年別統計データ 訪日街客数より参照）

それに伴いYouTube上でも旅行関連の動画が徐々に増えています。

画像の通り、人気チャンネルの視聴回数を獲得している動画を調査したところ、視聴回数が伸びている動画には共通の特徴がありました。

タイトルや概要欄には「Tokyo」が入っている動画が多く、都心部の夜景が映った動画が視聴回数を伸ばしていました。その他にも、富士山やお寺・神社など「日本ならでは」の美しい景色に関連する動画が視聴回数を伸ばしていました。

一方でショート動画の活用はあまりされておらず、10分前後の動画から2時間以上の動画まで、長めの尺の動画が多い傾向が見られました。これは「長い動画でしっかりと日本の良さを理解したい」というニーズをもつ海外の視聴者が一定数いることを示しています。

また、訪日旅行関連の動画でも、海外旅行関連の動画と同様「ギャップ」や「意外性」がある動画内容に視聴回数とコメントが集まっていました。都心部の動画と自然豊かな地域の動画を見た視聴者が「同じ日本ではないみたいだ！」と驚くコメントもありました。

上記の結果から、インバウンド観光関連の動画は、「日本ならでは」の景色を映しながら海外とのギャップについて訴求した長尺動画にすることで、視聴回数を獲得しやすくなるでしょう。

海外旅行コンテンツが人気のチャンネル3選！

ここからは海外旅行関連の動画で、視聴回数を獲得しているコンテンツの内容について解説していきます。

あざみ夫婦

家族で旅行に行く「赤ちゃんを連れていったシリーズ」が人気で、現地でいきいきと楽しんでいる様子がショート動画で配信しています。「一度はこんな生活をしてみたい」と視聴者が憧れる内容で、視聴回数と登録者数を伸ばし続けています。

おのだ

2016年頃から旅行系の動画を配信しており、富裕層向けのリッチな旅行コンテンツが多めで、動画の中でも「スイートクラス」「ファーストクラス」がタイトルに入った動画が人気です。

TJ Channel Thailand

タイ現地に移住した日泰ミックスのYouTuberです。リアルな現地の様子がわかる「タイ人に聞いた」シリーズや、現地のお店に訪問してリポートをするシリーズが特に人気のコンテンツです。

訪日旅行（インバウンド）コンテンツが人気のチャンネル3選！

続いて、訪日旅行（インバウンド）関連の動画で、多くの視聴回数を獲得しているコンテンツの内容について解説していきます。

Paolo fromTOKYO

登録者300万人越え、1番視聴回数が多い動画は1900万回超えのYouTuberで訪日旅行（インバウンド）関連チャンネルの先駆者です。「人」にフォーカスした内容が人気で日本人の生き方や文化について触れた動画が特に視聴回数を伸ばしています。

Kuga’s Travel

外国人向けに乗り物のコンテンツ中心に配信している日本人が運営するチャンネルです。
ファーストクラスや寝台列車、新幹線など誰もが憧れを抱く乗り物の視聴回数が多い傾向があります。
「美しい景色を見て電車の音を聞くことで旅をしているような気分になった」といった絶賛のコメントが集まっています。

https://www.youtube.com/watch?v=IeXMkFih3Hc

Discover Nippon

株式会社プレスメディアが運営する日本の景色の紹介に特化したチャンネルです。
4K画像でめぐる美しい観光地の映像に「日本は私のお気に入りの旅行先ですが、この動画でとっても心が温まりました！」「美しく、感動的な動画を共有していただき本当にありがとうございます」といった賞賛のコメントが集まっています。

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今回は、アフターコロナで再度注目を浴びている海外旅行や訪日旅行について調査し、これからの可能性や、今後も勢いを伸ばすであろうチャンネルやコンテンツの内容について解説しました。
2023年にはさらに国外への行き来が増え、 YouTube上のコンテンツも盛り上がりを見せることが予想されます。
海外旅行に行かれる際はYouTubeを見てイメージを膨らませておくと、現地での楽しさが増すこと間違い無しです！

調査概要

• 調査期間：2016年1月1日〜2023年3月6日
• 調査ツール：kamui tracker
• 調査対象：2016年1月1日以降に開設された国内のYouTubeチャンネル
• 調査条件：
  • 【海外旅行関連動画調査】
    「動画検索機能」を用い以下の条件で調査
    • 投稿期間：計測日から過去6ヶ月分
    • 視聴回数：1,000回以上
    • パターン1：キーワード「海外旅行」をタイトル検索
    • パターン2：キーワードA「旅行」かつB「国名or都市名1つ」でタイトル検索（and検索）
      Bには次のいずれかを入力。「韓国」「ソウル」「アメリカ」「ロサンゼルス」「ニューヨーク」「ハワイ」「カナダ」「バンクーバー」「インドネシア」「バリ」「グアム」「オーストラリア」「タイ」「バンコク」「ベトナム」「ホーチミン」「香港」「台湾」「イタリア」「スペイン」「バルセロナ」「フランス」「パリ」「ドイツ」「ベルギー」「フィンランド」「イギリス」「ロンドン」「トルコ」「ギリシャ」「ノルウェー」「シンガポール」「ニュージーランド」「ポルトガル」「中国」「セブ島」「スイス」「インド」「マレーシア」「メキシコ」「カタール」
  • 【訪日旅行（インバウンド観光）関連チャンネル調査】
    「チャンネル検索機能」を用い以下の条件で調査
    • カテゴリ：「旅行とイベント」「ブログ」
    • 登録者数：1万人以上
    • 最終動画投稿日：30日以内
    • キーワード（or検索）：「観光」「travel」「sightseeing」「trip」「japan」
      
      

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