最終更新日 2023年7月14日

株式会社エビリー（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：中川恵介、以下エビリー）は、ダイエット需要が高まる夏に向けて、YouTubeとTikTokで投稿された「ダイエット」に関する縦型短尺動画について調査しました。本調査には国内最大級のYouTubeデータ分析ツール『kamui tracker（カムイトラッカー）』を活用しております。

夏が近づき、ダイエットに対する意識が高まる季節になってきました。今回は、ダイエット関連の動画のうち、いま話題のYouTubeショート・TikTokなどで投稿されている「縦型短尺動画（ショート動画）」について調査しました。どのような内容のコンテンツがどの媒体で伸びているかを中心に調査しています。

ダイエット×ショート動画の割合が増えている-YouTubeショートの市場拡大も影響か-

YouTube上に投稿されているダイエット関連の動画の中で、ショート動画の割合が増えています。これには、単純にYouTubeショートの市場が近年拡大しているという要素も関係しています。
しかしYouTube全体の中のショート動画の割合が2023年3月時点で12.7％（kamui tracker調べ）であるのに対し、ダイエットカテゴリは同時期に25.4％と全体よりも倍以上ショート動画の割合が多くなっています。ここから「ダイエット」のカテゴリにおいても「タイパ（タイムパフォーマンス）」がより強く求められていることがわかります。

YouTubeショートではダイエットのモチベーションを上げる動画の視聴回数が伸びている

YouTubeショートで視聴回数が伸びている動画は、「〇〇を試した結果〇〇になった」などのストーリー性のある内容や、タイトルや概要欄に「ビフォーアフター」が入る動画が多い特徴が見られました。「ビフォーアフター」の動画は、その変化を見て楽しむというエンタメ要素が加わって、視聴者の興味を惹くことやノウハウに対しての説得力が高まること、またダイエットをしたい人たちの「モチベーション」を高めることが、視聴回数を伸ばす要因と推測されます。（画像オレンジ枠）

また、「◯ヶ月で◯キロ痩せる方法」「1日◯分の筋トレ」のような結果数値を具体的に示した動画や、「痩せる方法◯つ」「ダイエット方法◯選」のような先に具体的な数を示して、その後一つ一つのダイエット方法を解説する動画も視聴回数が伸びていました。（画像赤枠）

実際に「ダイエット」「痩せる」がタイトルや概要欄に入っているYouTubeショート動画には、上記であげたような特徴の単語が多くみられました。

YouTubeショート×ダイエットで視聴回数が伸びている動画3選！

続いて『kamui tracker』を用いて調査した視聴回数、登録者数、直近の伸びなどから判断した注目のYouTube動画をピックアップしました。

しなこんちゃ

2020年頃からASMR動画（※）を中心に配信しているYouTuberです。コメント欄に体型や身体の心配をする声が多く、ファンを心配させないように20kg痩せて話題になりました。TikTokもうまく活用しています。
ビフォーアフターを比較したダンス動画の視聴回数がかなり伸びており、「努力した子は可愛くなるって証明されててモチベーションが上がった」のようなコメントが集まっています。

(※) AMSR動画：人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よい、脳がゾワゾワするといった反応・感覚を掻き立てる動画コンテンツ

片倉岳人/ダイエットの知恵袋

パーソナルトレーナーが配信しているダイエットチャンネルです。ダイエットで役に立つコンテンツをわかりやすく解説した投稿や、ジムあるあるなどの面白さを加えたネタを投稿しており、人気を集めています。
上記動画のコメント欄には「ジムへのハードルが下がる」などの感謝の声や「私も困っていたときマッチョに助けられました」といった共感の声が多く集まっています。

リナエット 리나어트 rina×diet

砲丸投げをやっていた高校3年生の時に75kgあった体重を55kgまで落とし、ビフォーアフター動画が人気のYouTuberです。
コメント欄には「どっちも努力の形すぎて本当尊敬する」「病的な痩せ方してないところが見てて安心する」のようなポジティブなコメントが多く、筋肉がついていた時も痩せてからも好感が持てることや、無理をせず長い時間をかけて痩せていることが人気の秘訣なのかもしれません。

TikTokではYouTubeと比べてノウハウを短時間で学べるコンテンツが伸びている

TikTokでは、YouTubeショートと比べて「痩せる方法」のような具体的なノウハウコンテンツが伸びていました。

TikTokでこのようなコンテンツが伸びやすいのは、ワンタップで簡単に保存ができ、見返して実践しやすいからだと考えられます。
それに比べてYouTubeは、もともと長尺動画を見るような熱量の高い視聴者がショートも観るという流れがあり「感情」に訴えかける動画が伸びやすいのかもしれません。

そしてTikTokでも「◯kgから◯kgまで痩せる方法」のような具体的な数値を入れたタイトルの場合、視聴回数が伸びる傾向が見られました。TikTokはスワイプしてすぐ次の動画へ移動できるという構成上「最初の数秒で視聴者の心を掴み、視聴時間を伸ばすことが重要」という特徴が関係していると考えられます。

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今回はダイエット関連のショート動画に関して調査を実施しました。
夏に向けてボディメイクをしている皆様などダイエットに関心がある方々は、今回の調査記事を参考にしていただけますと幸いです。

調査概要

• 調査期間：2021年4月1日〜2023年3月31日
• 調査ツール：kamui tracker・AIテキストマイニング by ユーザーローカル（https://textmining.userlocal.jp/）
• kamui trackerでの調査条件：
  • ◎ダイエット関連動画の中のショート動画の割合（図1）
    　「動画検索」にて以下の条件で動画を抽出
    • キーワード（or検索）「ダイエット」「痩せる」「減量」
    • 上記で出したダイエット動画の検索条件に加え、動画の尺〜00:01:00・キーワード「shorts」追加。
  • ◎ダイエット関連動画で視聴回数が伸びている動画の調査（図2〜3）
    　「動画検索」にて以下の条件で動画を抽出
    • キーワード（and検索）以下3パターン
      　①「ダイエット」and「shorts」
      　②「痩せる」and「shorts」
      　③「減量」and「shorts」
    • 動画の尺 〜00:01:00
    • 視聴回数10万回以上
• TikTokでの調査条件：
  • ◎TikTokで視聴回数が伸びている動画の調査（図4）
    「検索機能」にて以下の条件で動画を抽出（30件）
    • キーワード以下3パターン
      　①「ダイエット」
      　②「痩せる」
      　③「減量」
    • 視聴回数100万回以上
      

『kamui tracker』について

国内最大級のYouTubeデータ分析ツールである『kamui tracker』は、国内のYouTubeデータを網羅し企業やクリエイターの活動をサポートしています。現在は37,000人を超えるユーザー様にご利用いただいております。
YouTuberタイアップやYouTubeチャンネル運用、YouTube市場トレンドの把握などに活用いただいています。
当社も本ツールを活用したYouTubeマーケティング支援やコンサルティングを実施しております。