YouTubeショート動画で企業チャンネルを成功させるポイントは?
最終更新日 2023年5月31日
目次
- なぜ「ショート動画」をやるべきか
1.1.ショート動画とは
1.2.ショート動画への動画広告導入 - 2022年YouTubeショート動画の現状
2.1.YouTube全体のショート動画投稿推移
2.2.YouTube全体のショート動画投稿推移(タイアップ)
2.3.企業YouTubeのショート動画投稿推移
2.4.登録者獲得数TOP100企業チャンネルのショート動画投稿推移 - ショート動画で登録者数が増えた企業チャンネル事例
3.1.登録者数を増やしている企業のジャンル
3.2.ショート動画の投稿割合が多い企業チャンネルTOP10 - 伸びるショート動画の特徴と事例
4.1.企画・コンテンツ
4.2.動画制作・編集
4.3.サムネイル - まとめ
- 調査概要
1.なぜ「ショート動画」をやるべきか
1.1.ショート動画とは
YouTube ショート動画は、YouTubeの機能である、縦型フォーマットの短尺(最大60秒まで)動画で、2020年9月にインドで先行して、2020年10月から日本でもショート動画が開始(視聴・投稿可能)し、2021年7月からβ版が運用されております。
YouTube ショート運用開始までの流れ
2021年3月:アメリカで「YouTube ショ-ト」のベータ版が開始 ※最大15秒までの動画を作成・投稿可能になる
2021年7月:日本でも「YouTube ショ-ト」のベータ版が開始 ※投稿機能の充実と、YouTubeアプリ内メニュ-に「ショ-ト動画」が追加されるなど、視聴者向けにも機能提供
2021年8月:YouTubeより、ショート動画の投稿で収益が得られる「YouTubeショ-ト動画ファンド」を発表
2022年5月24日:GoogleはYouTube ショ-ト(YouTube ショート)への広告配信をフルローンチ
1.2.ショート動画への動画広告導入
2022年5月24日に開催されたGoogle Marketing Live 2022で、GoogleはYouTube ショート動画への広告配信をフルローンチしたことを発表しました。
YouTube ショート動画の広告として、動画アクションキャンペーンならびにアプリキャンペーンの配信先の一つとして追加されます。
また、同イベントで、2022年後半には商品フィードが表示されるようになることも発表しています。
広告主は商品をキャンペーンと結びつけたより購入を促せる動画広告を出せるようになり、ユーザーにとって、より買い物がしやすくなるYouTube ショートの動画を見ていて表示される広告をタップしてもブラウザに切り替わることなく、アプリ内で商品が見られるような
商品フィードになるとのことです。
2022年後半になれば、広告主は商品フィードをキャンペーンと結びつけて、より買い物がしやすい動画広告を出せるようになります。
このような新サービスのリリースを踏まえて、今後、企業でのショート動画活用は急速に進んでいくことになると予想されます。
2.2022年 YouTube ショート動画の現状
2.1.YouTube 全体のショート動画投稿推移
日本でのYouTube ショート投稿推移を調査して見た結果、2021年から増加傾向を見せていることが確認できました。
2.2.YouTube 全体のショート動画投稿推移(タイアップ)
ショート動画のタイアップ投稿も、急激に増加した「2022年10月」と「2022年3月」以外、全体的に増加の傾向を見せていることがわかります。
2.3.企業YouTubeのショート動画投稿推移
企業チャンネルではショート動画をどのくらい活用しているのかを確認するために、企業チャンネルのショート動画投稿推移を調査しました。
2022年2月を除き、全体的にショート動画の投稿数が増加していることがわかります。
※本調査は登録者10万以上の企業が運用しているチャンネルに限定しております。
2.4.登録者獲得数TOP100企業チャンネルのショート動画投稿推移
多くの登録者を獲得している企業チャンネルでは、ショート動画をどう活用しているのか、実際に直近30日間(2022年7月11日時点基準)で登録者の獲得が多かった企業チャンネルTOP100のショート動画の投稿数を調査しました。
以下のグラフより、2022年1月に比べて半年間でショート動画の投稿数が2倍以上増加していることが分かります。
企業チャンネルでもショート動画を活用することによって登録者を獲得しているケースが増加傾向にあると考えられます。
では、実際に企業はどのようなショート動画を制作しているのでしょうか。
ここからは企業チャンネルのショート動画成功事例やコンテンツの特徴についてまとめさせていただきます。
3.ショート動画で登録者数が増えた企業チャンネル事例
3.1.登録者数を増やしている企業のジャンル
ショート動画を活用して直近30日間(2022年7月11日時点基準)登録者を獲得した企業チャンネルのジャンルを確認した結果、「エンターテイメント」の割合が一番多く、その次が「ハウツーとスタイル」であることが分かりました。
短時間で興味・関心を喚起させる、視聴者からは簡単に情報収集ができるといった側面から、現在ショート動画が広く活用されていると考えられます
3.2.ショート動画の投稿割合が多い企業チャンネルTOP10
では、実際にショート動画を活用して登録者を増やしている企業チャンネルはどのような傾向があるか『kamui tracker(カムイトラッカー)』の「チャンネル検索」と「動画検索」機能を活用してデータを抽出しました。
以下のランキングは企業が運用しているチャンネルを対象に、直近30日間で登録者獲得数が多く、ショート動画の投稿率も高いものを抽出したリストになります。
加えて、kamui trackerの「トレンドチャンネル」からもショート動画を活用し直近30日間で登録者を多く獲得していた企業チャンネル事例を二つピックアップしました。
- 大京警備保障株式会社
https://www.youtube.com/channel/UCrCxxPNHcM4btv65yI671gA
- ながの社長のハッピーチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCYzc7QD2d1yMvELObVxF-kA
このようなチャンネルでは、ショート動画をどのように活用しているのか、その特徴を整理しました。
4.伸びるショート動画の特徴と事例
4.1.企画・コンテンツ
1.プロのノウハウ・情報提供(法律、資産運用方、ストレッチ、心理学など)コンテンツ
ジャンルに合わせてプロからのノウハウ、情報を提供する企画や日常のなかで生まれる疑問をQ&A形式を回答するコンテンツ、資産を運用する方法を紹介するコンテンツや、人の心理について解説するコンテンツなど企業それぞれで持っている情報力を活かし、視聴者にとって役にたつコンテンツを配信する企画
これらの施策によって企業認知度やチャンネルの信頼性をあげる効果があると考えられます。
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2.ファン向けの日常コンテンツ
通常動画ではプロのノウハウなどの情報提供を中心とした動画を配信し、ショート動画ではチャンネルの登場人物たちの裏側に密着した企画やYouTubeのトレンド企画を掛け合わせた動画を配信。
ショート動画を通じて視聴者とのコミュニケーションの促進や、コアファンの獲得につなげるといった狙いがあると考えられます。
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3.エンタメ要素を加えた会社の日常コンテンツ
社長を含めた、会社職員が実際に登場するコンテンツです。
エンタメ要素を加えて日常ではあり得ない企画を会社でやってみて、社長の反応を伺ったり、TikTokやYouTubeなどで流行っているトレンド企画を社内でやってみたりしているコンテンツになります。
実際に「ながの社長のハッピーチャンネル」はショート動画を導入する前は平均視聴回数が1万回程度でしたが、 ショート動画を活用したことで動画投稿後30日時点の平均視聴回数が120万回を超えていました。
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4.2.動画制作・編集の特徴
1.切り抜き
実番組のハイライトシーンを編集してショート動画で配信
視聴者のエンゲージメントが高かったシーンのみを抜粋して配信することで、視聴者側は見たかったシーンをわざわざ探すことなくまとめて視聴ができるといったメリットがあります。
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2.目立つ字幕の活用(字幕・ナレーション)
字幕を画角の真ん中に配置し、大きさやフォント、色に変化を持たせることで視聴者を飽きさせず、平均再生率を高める戦略。
ナレーションを入れる場合も通常動画より早めのテンポにすることで、短時間で多くの情報を提供しているといった共通項がありました。
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3.TikTokなどYouTube以外のSNSでバズった動画の再活用
TikTokやInstagramなど、YouTube以外でバズった動画をYouTube ショート動画で再配信する手法で、エンタメチャンネルなどで活用するケースが多く見受けられます。
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4.3.サムネイル
1.基本縦形式
ショート動画のサムネイルの基本で、一番多く見られるパターンになります。
【ホリエモン大絶賛】小学生起業家の神プレゼン #ショート動画
2.背景の活用
基本縦方サムネイルの背景部分を活用するクリエイティブになります。補足のテキストなどを配置することで、サムネイルだけで情報が伝わるといったメリットがあります。
華原朋美×ひろゆき 絶頂期のお金の使い方と庶民派ひろゆき #ショート動画
3.3分割
縦形の画像(動画のスクショ)を3分割してサムネイルの黒い背景を無くしたクリエイティブになります。基本形式よりサムネイルが目立つといったメリットがあります。
ず〜っと見てたいパン生地パンチ🤛 #ショート動画
4.通常動画と同じサムネイル
通常動画と同じ横長形式のサムネイルになります。通常動画とショート動画を両方活用する場合、再生リストやチャンネルページのサムネイルがバラバラになっているように見えるデメリットが発生しますが、ショート動画と同じ形式でサムネイルを制作することで、チャンネルページの統一感を出すといったメリットがあります。
シュウマイの皮を使って京都名物のアレ、再現してみた #Shorts
5.まとめ
本記事では、ショート動画を活用して登録者を増やしている企業YouTubeチャンネルはどのような特徴を持っているかを中心に調査いたしました。
伸びる企業チャンネルは、「企業独自の情報やノウハウを提供することでブランドの認知度を向上させる」、「リピーター向けのコンテンツでコアファンの獲得を狙う」、「エンタメ寄りの動画でリーチを広げ、視聴回数を増加させることで効率的にチャンネルを伸ばす」など得たい効果に合わせてショート動画を活用していることが分かりました。
このように、ショート動画は多様なニーズに対応可能であるということが本調査により判明いたしました。
皆さんもYouTubeチャンネルの目的や方向性に合わせたショート動画活用をぜひ検討してみてください。
kamui trackerでショート動画を調査する方法
本調査はkamui trackerの動画検索機能を利用して作成いたしました。
- kamui trackerにログイン(https://app.kamuitracker.com/login)
- 動画検索ページに移動
- 検索条件を以下のように設定すると、ショート動画を調べることができます。
■ショート動画の条件
・キーワード: #shorts
・動画の尺:00:00:00~00:01:00
6.調査概要
調査背景
近年、企業のYouTube活用においてショート動画への注目が非常に高まっています。
本調査では「企業が運用するチャンネルでも ショート動画の活用が必要になるのか」、「活用するのであればどのように活用すればいいか」について、弊社が運営するYouTubeデータ分析ツール「kamui tracker(カムイトラッカー)」を活用し、実データに基づいた分析結果をまとめました。
調査対象期間
2022年6月11日〜2022年7月11日
調査方法
kamui trackerの「チャンネル検索」機能から企業が運用しているYouTubeチャンネルにおける直近30日間登録者獲得数が多い順でデータを抽出し、TOP100のチャンネルが直近30日間で投稿した動画から ショート動画コンテンツを多く活用しているチャンネルを選定。
※直近30日間の期間は「2022年6月11日〜2022年7月11日」となります。
kamui trackerの試用版体験やYouTuberタイアップなどについてご興味のある方は、下記のボタンよりお気軽にお問い合わせください。