立ち上げから3ヶ月で登録者5万人規模にまで急成長!クリーク・アンド・リバー社の『kamui tracker』導入事例

株式会社クリーク・アンド・リバー社

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日本初のMCN(マルチチャンネルネットワーク)として、2013年よりYouTubeクリエイターをサポートしている株式会社クリーク・アンド・リバー社(C&R社)。

YouTube事業専任のスタッフだけではなく、テレビ業界で経験を積んだ動画制作者が多く在籍しており、高い企画力と撮影・編集技術によって、これまで累計250のYouTubeチャンネルを支援してきました。また同社では自社のYouTubeチャンネルの運営にも力を入れており、その中で動画SNSデータ分析ツールである『kamui tracker(カムイトラッカー)』を活用しています。

どのような背景から同社は『kamui tracker』を導入し、そしてどのように活用しているのでしょうか。株式会社クリーク・アンド・リバー社のマルチメディア・エージェンシー・グループのご担当者である大西 美怜 氏(写真左)、松永 梨奈 氏(写真右)にお話を伺いました。

日本のMCN企業、7社のうちの1社。C&R社のYouTube戦略とは

―― 貴社事業の概要をお聞かせください。

大西:弊社はテレビ業界におけるエージェンシー事業からスタートしています。具体的には、テレビ局や制作会社へ制作スタッフといった人材派遣、人材紹介を行っています。一方で社内に制作チームを構えテレビ番組やネット番組の制作も行っています。現在は、映像に加え、ゲーム、Web、広告・出版、作家、医療、IT、法曹、会計、建築、ファッションなど17分野に事業を拡大し、ライツマネジメント(知財流通)、プロデュース(請負・アウトソーシング)、エージェンシー(派遣・紹介)の3つの事業を展開しています。
そうした背景から、2013年頃よりMCN(マルチチャンネルネットワーク)事業として、主にYouTubeで活躍されているクリエイターの方のサポート業務を手掛け始めました。基本的には、チャンネルの分析レポートの作成やコンサルティング、運営方針のご提案をしています。

これまで約250のクリエイターの方のチャンネルをサポートしてきており、これまでの実績から得られたデータや、テレビ業界で経験を積んだ映像制作者たちが持つノウハウを活かして、自社でも実験的にYouTubeチャンネルを運営しています。その代表チャンネルが「超十代チャンネル[ULTRA TEENS Channel] 」「きゃらめるこっぷぽーん」です。

「超十代チャンネル[ULTRA TEENS Channel] 」

「きゃらめるこっぷぽーん」

―― 一般的なYouTuberプロダクションとMCNの違いについてお聞かせください。

大西:そもそも、Googleと直接契約関係にある、正式なMCNの事業を行なっている企業は日本に7社しかありません。UUUMさん、ガジェット通信クリエイターネットワークさん、吉本興業さん、VAZさん、任天堂さん、ソニー・ミュージックエンタテインメントさん、そして弊社です。

一般的なYouTuberプロダクションとMCNの違いは、Googleと直接契約し、MCNとしての特別な管理権限が付与されているかどうかです。この権限によって、所属するクリエイターの方の広告収益の一部をMCNが受け取ることができます。

この権限は一定の条件を満たした法人パートナーにのみ承認されるもので、弊社はもともと映像制作者とのネットワークが強かったことからMCN事業を立ち上げた2013年当時から承認を受けています。

―― 他社のMCN事業との違いについてお聞かせください。

大西:これまでのMCNは、YouTuberさんに企業案件を紹介する、いわゆるセールスパートナー的な立ち位置でした。企業案件の動画は大きな金額を得ることができる一方、視聴者離れを招く要因になるケースもありました。。

しかしYouTube視聴がより一般に浸透し、全体としての視聴回数が増加し広告価値が高まったことによって、案件収入に頼らずともアドセンス収益だけでYouTuberができる時代になっています。つまり、企業の顔色を見ながらチャンネル運営するのではなく、純粋に視聴者のことを考えながらチャンネル運営をすることで収益を出せるようになったのです。

そこで私たちは、チャンネルの成長にコミットして「チャンネル価値」を最大化し、YouTubeのアドセンス収益の一部を活用して、、的確なチャンネル分析や企画提案、場合によっては撮影、編集のサポート、そしてYouTube外のメディア展開までをサポートしています。

客観的なデータで、YouTube全体のトレンドを分析したい

―― MCN事業を手掛ける中でどのような課題があったのでしょうか。

大西:YouTubeはまだまだ研究されつくされていませんし、内部のアルゴリズムや視聴者の興味も日々変化しています。弊社にはこれまでの実績によるデータや映像制作の経験者たちが持つノウハウという武器がありつつも、今後も同じように的確な提案がしつづけられるという確証がないことが課題でした。

―― その課題に対してどのような施策を行なっているのでしょうか。

大西:自社によるYouTubeチャンネルの運用を始めました。クリエイターの方をサポートする私たちがまずチャンネル運営に成功することで、より実用性のあるノウハウを得ることができ、クリエイターの方により確かな提案ができるのでは、と考えました。。

―― 自社チャンネルの運用を行う上で、どのような課題があったのでしょうか。

大西:MCNとしてサポートしている約250チャンネルのアナリティクスは見ることができますし、そこからの分析もできます。その一方、私たちがサポートしているチャンネル以外の変化の分析は、どうしても感覚に頼りがちになります。

特に弊社はテレビ業界の経験者が多く、映像クオリティや企画といった視点からYouTubeを分析することが得意なのですが、客観的なデータによる分析はまだまだ必要であると感じていました。そうした背景から、YouTube全体のトレンドをデータや数字によって分析したいと考えていました。

また、自社のYouTubeチャンネルの運用においても、ツールによる客観的なデータで分析し、そこで得られた知見で私たちがサポートしている250チャンネルの成長をより加速させることも狙いました。そこで『kamui tracker』の導入を決定したのです。

―― 『kamui tracker』の導入にあたって、比較検討はされたのでしょうか。

大西:以前は海外の解析ツールを一部使っており、そのツールとの比較は行いました。しかしその海外ツールでできることは少なく、今伸びてるチャンネルを探すことぐらいしかできませんでした。また、チャンネル単位での分析はできるものの、動画単位の分析はできませんでした。

YouTube未経験でも問題なし。ツールを通して視聴者を理解することができた

―― 『kamui tracker』導入後、どの機能をよく活用されていますか。

大西:動画単位で細かく検索ができることが高評価でして、各動画における「直近で反応がよかった動画」「チャンネル内で一番視聴された動画」などの項目ごとに並べて比較しています。

また、あるチャンネルの登録者が登録している他のチャンネル、つまり、特定のチャンネル登録者と被りが多い似た別のチャンネルを検索できる機能は特によく活用しています。自分たちのチャンネルと似た属性のチャンネルを探して、そこで伸びている動画を分析することは、言うまでもなく重要だと思います。

―― 『kamui tracker』を使ってみての感想をお聞かせください。

松永:YouTube業界未経験で新卒入社、主にYouTubeのトレンドリサーチ業務に携わっています。少し前までは1人の視聴者でしかありませんでしたが、ツールによって想像以上に深くリサーチできること、日々新しい発見があることに驚いています。

『kamui tracker』で一番使っている機能が、同じタイプの視聴者みんなが見ているチャンネルを検索できるというもの。この機能で分析する中で、視聴者の属性や趣味嗜好がよりリアルに理解できるようになりました。

自社チャンネルの立ち上げに活用。3ヶ月で5万人近くのチャンネル登録者数

―― 『kamui tracker』を導入して得られた成果についてお聞かせください。

大西:弊社がクライアントから企業案件を依頼された際にも活用しています。企画にあったクリエイターの方を提案する際によくいただくくご質問が「このチャンネルで動画を投稿した場合、どれぐらい再生されるのですか?」というもの。

これまでは「過去1ヵ月だとこれぐらいかな?」と、手動で計算していたのですが、『kamui tracker』であれば自動で計算できるので、かなり助かっています。また、クリエイターの方のリサーチから企画の立案までおおよそ丸一日かかっていたところ、『kamui tracker』では、たった3時間の作業で終わっている実感があります。

また、自社のYouTubeチャンネルである「きゃらめるこっぷぽーん」は、『kamui tracker』で念入りに市場リサーチを行なった上で立ち上げています。立ち上げからおよそ3ヶ月ですが5万人近いチャンネル登録者数になり、90万再生の動画も出てくるほどにチャンネルが急成長していますね。

当初、漫画ジャンルには先行するチャンネルがいくつもある状態で、後発として立ち上げるには、ポジショニングが大事だと考えていました。そこで、空いているポジションを『kamui tracker』で調べたところ、漫画による解説動画の再生回数は多いものの、動画の数自体は少ないことが分かりました。つまり、視聴者からの需要はあるのに動画の供給が少なかったんですね。そこから、「きゃらめるこっぷぽーん」では解説に特化した漫画ジャンルのチャンネルとして運営しています。

「正解」がないYouTubeで、常に正しい判断をしていくために必要なもの

―― 今後の展望についてお聞かせください。

大西:『kamui tracker』を活用することで、高い精度でリサーチすることができ、新規のチャンネルの立ち上げに役立つなと実感しました。良い企画を、良い制作者が、正しい方向性でYouTubeを運用していけば、YouTubeチャンネルは伸びることが実証できたと思うので、今後もいくつか自社でYouTubeチャンネルを運営していきたいです。

自社チャンネルの運営で得られた実用的なノウハウを、存分に外部のクリエイターの方にも提供することで、MCN事業としてのクリエイターサポートを強化させていきたいですね。

―― 『kamui tracker』の導入を検討されている企業にメッセージをお願いします。

大西:YouTubeには明確な「正解」がありません。常にあるのは「何を選択するのか、しないのか」の判断だけ。その判断を正しいものにしていくために、ツールによるデータといった客観的な根拠が必要になります。『kamui tracker』はそのデータを集めていく上で、頼れるツールであると思います。

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